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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

高2の男子です。成績が悪く大学進学が心配です。

苦労してやっと入った進学校ですが、やる気もなくずっと成績不振で一年間を過ごしました。 高2になるといよいよ大学進学に向けての準備が始まると思うのですが、行ける大学があるのか心配です。

愛される環境の中で、健全なやる気が生まれてきます

子どもの成績が良ければ親としては安心ですね。でも、現実はそうではない。苦労して入った進学校で彼は一年間どんな体験をしてきたのでしょうか。
自分よりできる人たちが大勢いる中で、彼は彼なりにもがいたのではないでしょうか。ところが一年たたった今、親からも行ける大学があるかなどと思われて、きっと今、親より彼のほうが深い悩みの中にいると思います。 こんな時、親がどう子どもを応援できるかを考えましょう。
お子さんにとって大学進学が一番いいことだと思っておられませんか?大学に行けば何とかなる。それなりのところに就職できて何とかやっていける。親としてそう思っているのではないでしょうか。 一理ありますが、その考え方がお子さんを苦しめる可能性があります。今の時代、大学を出れば何とかなることはありません。 それよりももっと真剣にお子さんの将来を考えませんか。彼は何をやりたいのか、何が得意なのか、どう生きたいのか。
まず、親の子どもを見る眼鏡から、成績や大学を外して、彼自身を見てみましょう。彼はどんな人でしょう。何が得意で、何が好きで、どんな生活を望んでいるのでしょうか。 将来はどんなことをしたいと考えているのでしょうか。そのことに関して彼と話し合う時を持つことです。向き合って、彼が何を望んでいるか、何を求めているかを話し合ってください。 その時に親が、成績や進学を持ち出すことは、彼が素直に話すことを妨げます。時間がかかってもゆっくりと聞くことです。子どもの成績不振の原因はいろいろありますが、ひとつは親との関係性の悪さがあげられます。 親との関係が悪い、親に愛されていることを知らない子どもは、緩い基盤の上にビルを建てようとするようなもので、しっかりとした結果が出せません。その結果が成績不振です。
親に愛されていることをしっかりと体験させることが重要です。成績より、大学より彼自身を大切に思うことです。 彼の中に、自分は愛されている、親は何より自分の幸福を第一に考えている、と自分に自信を感じられるような関係を作りましょう。 そのためには、「成績」や「勉強」や「大学」について、彼が避けたい話題をしばらく避け、日々充分に愛情表現をしてください。
成績不振の原因でもうひとつ考えられるのは、目標がないことです。人は目標があると、そのために行動を起こそうとします。高校生でも具体的な目標を見つけていない人はたくさんいるものです。 親に愛されていることを知った次にやることは目標探しです。得意なこと、面白いと感じること、やってみたいこと、行ってみたいところ等、彼の話に耳を傾けてください。 この時気を付けるのは、「だったら勉強頑張ろうよ」などと、彼が自分でやる気になるのを邪魔しないことです。その時が来れば、彼はやる気になります。高校受験でも頑張った人ですから。
親に愛される環境の中で、自分のことや自分の未来を語るとき、人の中に健全なやる気が生まれてきます。
彼は今、次の成長の時に来ています。親も一緒に成長しましょう。