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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

保育士から、他の子とくらべて息子の至らない部分を指摘されてばかりで憂鬱

5歳の男の子の母です。保育園に通う息子はどちらかといえば、静かな遊びより外で走り回ることが大好きな活発な子です。 この春、年長組に進級し、ベテランの保育士さんが担任になりました。 最近お迎えに行くと、担任から息子の落ち着きの無かった場面や、他の子と同じようにできなかった事ばかりを言われます。
(今日は何を言われるのかしら…)と思うと迎えに行くのが憂鬱になります。このままでは、息子の事を叱ってしまいそうです。 どうしたらいいでしょうか?

子どもと分かり合うチャンスかも

園で先生に叱られ親に叱られでは、子どもは立つ瀬がありません。でも、親が先生との架け橋になってくれたら、子どもは心強いでしょう。 「先生からこう聞いたけど、何があったの?」と言い分を聞き、 「○○だったから××しちゃったのか、それはそうだよね」と気持ちを受け止め、「でも、先生は△△だから、こうしてほしいんだって。 何があったらできる?」と先生と子供の間を埋めるように、話を整理してみてはどうでしょう。  先生はたくさんの子供の世話をしているので、なかなか一人の話をじっくり聞くことができません。 その分、お母さんがにこにこして、長い時間自分の言い分を聞いてくれれば、子供の気持ちはすっきりして、 先生は何を言ってるんだろう、と耳を傾ける余裕も生まれるかもしれません。 先生がくれる「できなかったことリスト」は、「子供が今日傷ついたかもしれないことリスト」でもあります。 非難されていると萎縮しすぎないで、親子の絆を深めるネタをもらっているという見方で捉えれば、 親の方も耳を傾ける元気が出るかも知れません。
大人でさえ耳をふさぎたくなるようなお叱りの言葉、子どもがすんなり消化できるはずないですよね。 ここは是非、お子さんに、大人の対応を見せてあげてください。今は無理でも、たとえば10年後、彼が先生に叱られたとき、 「ママみたいに、アドバイスとして受け取れるようになればいいんだ。」なんて思ってもらえたら最高ですよ。

先生に本音を伝えて、子どもからのサインをキャッチしよう

最近、落ち着きがない、他の子と同じようにできなかったなど、よく言われるようになったのですね。 お家で何か変わったことはありませんでしたか?特に思い当たることがないようでしたら、 一度担任の保育士さんとゆっくり話してみることをお勧めします。その際、お子さんの家での様子と共に、 お母さん自身が感じられている気持ちも、そのまま本音として伝えてみられたら良いと思います。 私は、以前保育士をしていました。担任の保育士さんも、お子さんのことを思って伝えていることで、お母さんが辛くなり、子どもに対して叱る、というのは不本意です。 先生やお子さんと話をしてみることで、もしかしたら友達とのトラブルで悩んでいることがわかるかもしれません。もしくは、先生の気を引こうとしているのかもしれないし、別のことがきっかけとなっているかもしれません。そして、先生から、子どものできなかったことばかりを言われると迎えに行くのが憂鬱になる、という事も、正直に伝えてみてはいかがでしょうか。先生も、子どもさんの様子の伝え方を変えられると思いますよ。 一連の行動を子どもからのサインと受け止め、子ども自身が何を求めているのか、ということを大人がキャッチすることはとても大切です。また、お母さんと保育士さんの関係を子どもは敏感に感じ取ります。 両者が信頼関係を持ち、共に子どもの幸せと成長を願って関わるとき、子どもの行動も変わってきます。

話すことで子育て観を定めましょう

4月から担任との関係がお母さんのストレスになっているのですね。お母さんは『外で走り回ることが大好きな活発な子』とお子さんの良い面を見ていますね。おおらかな愛が伝わります。 一度、担任保育士や園長先生と相談する機会を持てるといいですね。話す事でお母さんの子育て観がしっかり定まります。 うちではこんな事がありました。娘が小さい頃、お友達の家でお昼を食べた時の事です。娘が大皿のフルーツを全部食べてしまい、叱りました。すると、1人のママが「この子は生きる力があっていい!食べたい!という意欲は大事だよ!」と笑い飛ばしてくれました。その時「何より大切なのは子どもの意欲だ!」と気づきました。そして、大人同士の遠慮があったから、私は娘を叱ったと気づきました。その経験から、私の子育て観「こどもの意欲を大切にしたい」が定まりました。それからの私の目には、娘の瑞々しい意欲や輝く笑顔ばかり見え、周りの意見や情報に動じなくなりました。多少の悩み事も乗り越えられるようになりました。娘は「ママは私がやりたいようにさせてくれる」と言います。親子の信頼関係が育っていると感じます。 お子さんが保育園で落ち着きがない、他の子と同じように出来ないのは、見方により変わります。 お子さんとも話し気持ちを受けとめましょう。お友達や先生の気持ちも言ってあげるといいですね。親子のコミュニケーションも深まり、更に子育てが楽しくなりますよ。

叱りたくはない。その気持ちを大切に

叱りたくはないのに、叱ってしまいそうなのですね。苦しいですね。ところでお母さん自身は、お子さんのその行動についてどう思っていますか?落ち着きがない面、また他の子と同じようにできない時がある事をどうとらえていらっしゃるでしょうか。 私の息子も5歳の頃は元気いっぱいで、園では真冬も服を脱ぎ捨てランニング一枚で走り回る子でした。動くのが大好きで他の子より落ち着きが無い場面も多くあったようです。でも私はそんな彼をあまり心配していませんでした。5歳男子はそんなもの。興味津々嬉々として毎日を楽しむべし!と思っていたからです。ただ私が大切にした事は、TPOをわきまえること。騒いではいけない場所や時間などは子どもがわかるように理由を丁寧に伝えました。すると歳を重ねるごとにまわりを見ながら行動できる様になりました。また、他の子と比べることはしませんでした。決して上手とは言えない絵も、1人だけ逆上がりが出来なくても、少し残念な気持ちはありましたが(笑)、私は彼のありのままが好きでした。今は同じようにできなくてもいずれ出来ると信じていました。 出来ない事をなげくより、出来るようになる為に、私に何ができるかを考えました。一緒に絵を描いた事、鉄棒で遊んだ事、すべていい思い出です。 成人した今も私のあり方は変わりません。物事の過程や結果は人と比べるものではなく、彼自身が納得したかどうか。それが私の指針です。

お子さんに対するあなたの思いと向き合って

子どもは、どの子もその子のペースで成長しています。まずは、その姿をありのままに受け止めましょう。 先生の忠告も、あくまでもアドバイスのひとつとして受け止めましょう。それを問題ととらえるか、子どものサインととらえるか、あるいは気にしないか。 そこは親の腕の見せどころです。大切なことは、普段から子どもをよく観察する事。そしてあなたの子育て軸をつくる事。 伸ばしてあげたいところはどこですか?
どんな子に育って欲しいと思いますか?周囲の言葉はいったん脇に置き、お子さんに対するあなたの思いと向き合ってみましょう。