中2女子・心配性でなかなか行動に移すことができません
中2の女子です。自閉症スペクトラム症(ASD)通常級在籍です。娘はとても心配性で、「失敗するかも」、「〇〇が起こったら、どうしよう」とネガティブな言葉が多く、なかなか行動に移す事もできず、将来が心配です。どのように対応したらよいでしょうか
心配症でなかなか行動できない。お嬢さんの将来を不安に思われていらっしゃるのですね。我が家の次男(ASD+軽度知的障害26歳)は、行動する前に「どうしよう」と相談にくることがありますが、これはこれで、信頼の証かなと思い背中を押すようにしています。さて、お嬢さんも我が家の息子もASDとのこと。今一度、ASDの特性を確認してみましょう。★自閉症スペクトラム症(ASD)には大きな2つの特徴があります。・人とのコミュニケーションが苦手 ・物事への強いこだわりや、感覚の偏りがある(感覚過敏、感覚鈍麻)/コミュニケーションでは、空気が読めない。相手の表情や声のトーンで気持ちを察するのが苦手なので、相手から誤解されることが多い。感覚は過敏だとかなりの強いストレスに繋がり、大きな不安を抱える原因にもなる。次男も聴覚過敏で強い不安を抱えたこともありました。視覚、嗅覚、触覚、味覚などの感覚過敏は努力の問題ではないので、適切な対応方法が必要です。
いかがでしたか?お嬢さんの心配症は特性による不安がベースにあるでしょうか。
さて、お嬢さんの心配性という傾向のポジティブな面に光をあててみると、どのような表現になりますか、どんな新しい一面が見えるでしょうか?例えば、頑固の肯定的側面は、意志が強いと言い換えることができます。心配性は几帳面、計画性があると言い換えることができます。このように、物事の捉え方を別の枠組みで捉え直すことをリフレーミングといいます。短所・欠点も、捉え方を変え、長所・利点として捉えることができます。私も次男の気になる特性やこだわりも、このリフレーミングを使って彼の長所・利点とし、「ここもいいね。これ、どう思う?」と質問して、肯定的な面を本人に考えてもらったり、私が言葉にして伝えたこともあります。リフレーミングは、リバーシブルの服が増えたようなお得感がありました。お嬢さんとゲーム感覚で捉え方を変えてみませんか?
◆我が家の次男の場合・安定を維持するために
次男(現在26歳 ASD+軽度知的障害・診断時5歳)は、2歳になっても言葉が遅く、長年、こだわりが起因のひどい癇癪に手を焼いていました。言語遅滞の原因は滲出性中耳炎による難聴です。自分の意志を伝えられない状態がどんなに不安だったか、どんなにもどかしかったかと思うと本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。私は彼がより良く自分を知り、自分をより理解するために、彼の感情・感覚にあたる名前を教え、安心感を与えたかった。またコミュニケーション力を育てることで、これからの「彼の気持ちの安定と不安を軽減したい」と思いました。こちらは、菅原氏の著書「子どもの心のコーチング」の〈聴く技術その4〉感情の反射で気持ちをくみとる~誰かが適切な言葉で気持ちを反射することで、自分の感情をより理解する。また、自分の気持ちをくみとってもらうことで理解されていると感じます。是非参考にしてみてください。私は、今でも次男をよく観察し、問いかけ、話しを聴くようにします。話すことが次男の心の安定に繋がるからです。さて、お嬢さんの心の安定に繋がるモノは何ですか? 応援しています!
養成講座
日々の生活でどのように寄り添い、どのようにコミュニケーションの取り方を教えるかを現状に合わせて学べます。