1. トップページ
  2. 子育て・自分育てに活かす / ハートフル子育てIdea Box
  3. 凸凹っ子
乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

小3男子・テストで良い点をとったら、お小遣いをあげてもいい?

自閉症スペクトラム症(ASD)の小3男子(通常級)の母です。友人がテストで良い点をとったら、子どもにご褒美にお小遣いをあげる方法で成績があがったと聞きました。息子は声がけをしないと机に向かわないので試してみようかとも思うのですが、お金で釣る様で少し抵抗もあります。どう思いますか?


私たち親は、子どもに勉強をして欲しい。それもできれば、子どもが自ら進んで机に向かって、いい成績をとって欲しいと望んでいます。何故なら自分が努力した分、人生の可能性が開け、選択肢が広がるからです。私たち親はそれを知っています。だから子どもが反発しても余計な一言だと分かりつつも「勉強しなさい!」と声がけをし、子どもに良かれと思い色々試行錯誤するのです。
ご相談の件も、その一つだと思います。子どもの頑張りや努力に対して、ご褒美を出すというのは一つの方法だと思います。例えば、苦手な逆上がりを克服したので、ファミレスでのお祝いも素敵ですね。子どもも自分の努力が認められたと励みになるでしょう。今回は、勉強の頑張りの結果であるテストの点に対してご褒美にお小遣いを与えるケースです。さて、成績を上げる方法として魅力的に感じつつもあなたは何に抵抗を感じているのでしょうか? もちろん、いろいろな親御さんがいらして、それぞれの考え方があり、そのお子さんに合った対応があると思います。
この方法は、あなたのお子さんの気質や特性に適していますか?  合わなかったら何が起こる?
まずはあなたの考えや懸念を書き出してみませんか? 
◆もし、我が子だったら…
ウチの次男(ASD+軽度知的障害・通常級+通級25歳)が、小3当時だったら? この方法は合わないと思います。 理由は彼のASD特性の『こだわり』。ASDの子どもは勝敗や1番、点数にこだわる傾向があります。あなたのお子さんはいかがですか?次男にはルールを受け入れるとなかなか修正が難しい傾向があります。よって、新しいルールを取り入れる時は不都合がないか、よく吟味します。点数が良くない時「なぜ今回はないの?」と彼の混乱と不満のモトになる可能性は大。その都度、彼に説明し納得させる対応が必要です。お互いに多大な労力と時間を費やすでしょう。また、やり取りでお互いの感情が高ぶり、声を荒げることもあるかもしれません。その結果、不信感を抱いたり、悲しい想いをさせたり。それは私が望む家族の姿ではありません。そもそも、子どもを動かすために叱責や人参をぶら下げるのも抵抗があります。


◆子どもが自分から動くにはどうしたらいいの?
さて、息子さんは、声がけをしないと机に向かわないとのこと。オススメは習慣の力です。まず身につけたいのが自主性です。決められた事を自ら行うことです。その為には、決まり事の《習慣化》が必要です。習慣になれば無意識でその行動ができます。例えば歯磨き、今日は歯を磨く?悩みませんよね。
少しずつ毎日、取り組むことが大事です。我が家も基本的な日常生活に少しずつ取り入れて、息子達との日常生活が随分、シンプルで穏やかになりました。例えば、朝、自分で起きて身支度する。当たり前のことだと思うかも知れませんが、それすらうまくいかず、子どもを叩き起こし、遅刻しそうなので車で高校まで送っている。毎朝バトル!なんて、よく耳に入る話です。もちろん、一朝一夕にできることではありません。さて、ウチの習慣化の成功例を一つ。それは食後の食器片付け。ルールとして食器をどう片付けてくれたら嬉しいかを改めて伝えました。ダメな時小言は飲み込み、洗い物の最中に運んで来てくれた時、ありがとう助かる!と感謝。息子が片付けてくれた時も当たり前では無くハイタッチ♪ 食後のお茶が美味しいです。