息子の暴言
高一の息子の暴言に傷ついて、顔を見るのも嫌になっています。
「死ね」とか「カス」とか「クズ」とかはまだましな方で、正面から「こんなまずい飯しか作れないのか」と 言われたときには、私は怒りでぶるぶる震えてしまいました。 中学受験に失敗してからだんだん荒れ始めて今に至ります。 夫は見て見ぬふりです。助けを求めても、そんな時期だよと取り合おうとしません。 私は落ち込みと、怒りの繰り返しの中にいて、会社にいる時だけが心休まるひと時です。
夫が言うように、今の時期だけで、いつかは穏やかに話せるようになるのでしょうか。
お子さんの態度が思春期特有のものであれば、ある日ケロッと忘れてしまったかのように、 穏やかなお子さんに戻ります。
あるお母さんの体験です。長男の反抗が激しく悩む毎日でした。 ところが、18歳ぐらいから突然大人になって、反抗の激しい妹に「親に対してその言い方は何だ」と、 意見するのを聞いて驚いた。 まあ、そんなもんですね。決して子どもと同じ土俵に乗らないことです。 反抗する子どもを親という位置から受け止めましょう。
同時に、別の観点からも振り返る必要があります。 中学受験を失敗したということですが、受験に失敗はありません。 もちろん、希望する学校に合格しないということはあります。 しかし、それは失敗ではありません。周りの大人が失敗と名付けたのです。 お子さんが合格しなかったときに、親としての適切なサポートをしましたか?もし、不合格を失敗と位置付けて、 親ががっかりしたとしたら、お子さんは傷ついていたかもしれません。 そのように扱われた子どもが今、親にそのように反応しているのかもしれません。 日々のご自身の態度にも意識を向けてみてください。
何もないのに、いきなり「こんなまずい飯しか作れないのか」はないと思います。 その前の会話が、彼にそう言わせている可能性はありませんか? つまり、そのつもりのないまま、子どもに仕掛けてはいませんか? そのつもりがないというのが実は曲者です。 幼い子どもとの会話で例を挙げると、 「危ないからやめてね」と親が言うのに子どもはやり続ける。 すると、子どもが転ぶ。「ほら、だからやめなさいって言ったじゃない」そのつもりなく仕掛けている一言です。 「痛かったね」と抱いてあげればいいものを、親は自分が正しかったことを主張するのです。 つまり、お前は間違っていると言いたいのです。
もし、息子さんが繊細なタイプなら、心に刺さった数多くの小さな棘を、今お母さんに向かって 返しているのかもしれません。 息子さんとご自身はよく似た感情的なタイプではないでしょうか。 感情をぶつけあっている感じがあります。 そして、ご主人は理性的に眺めてくれているのではありませんか。
少し休みましょう。ご主人の真似をして、見て見ぬふりをしてみてください。 あくまでも、見て見ぬふりです。大切な息子さんです。 決して見ないでいることはできないでしょう。親という隣の土俵から、見て見ぬふりです。