娘に死にたいと言われてショックを受けています
中学2年の娘が夏休みに「死にたい」と言い、たいへん戸惑っています。学校では、友 人関係で悩むことはよくあるようです。一人でぼんやり考え事をしていることが多い ので気にはなっていました。中学生の自殺が報道されると、親として、とてもショッ クでどうしていいかわかりません。
お嬢さんに死にたいと言われるのは、本当につらいことです。でもお嬢さんは「死に たい」と辛い思いを伝えてくれました。しっかりと受け止めましょう。中学生と言え ば悩みの多い年齢です。成績のこと、友達関係、家族の問題、進路に関してなど、悩 みは尽きないと思います。親としては、中学生の自殺が報道されると本当に心配にな りますね。ただ、悩み多きこの時期の子どもの中には、死を美化し、肯定的にとらえ ている子どもがいても不思議はありません。それでも子どもを生きることに引き留め られるのは、親との強い絆です。
子どもは自分がいじめられていることを親に言うとは限りません。いじめられること 自体が恥ずかしいことと捉える子どももいます。いじめられる自分がよくない。いじ められる自分が弱い。親を心配させたくない、悲しませたくないと思うのです。学校 に何か問題はないかを調べてみましょう。
また、家の中にいじめはないですか?家族間での不親切、何気ない相手を傷つける言 葉など、はっきりとした親の不仲だけではなく、子どもが傷つく要素が家の中にない かを確認しましょう。一緒に住んではいるけど、一人ひとりが孤独を感じているなど ということはないでしょうか。ご家族で話し合い、積極的に挨拶や感謝の気持ちを伝 え、愛情表現をしましょう。それが、子どもの心を安定させます。
お子さんが死にたいと言ったとき、どのように対応されましたか?驚いて「どうした の?何かあったの?」と問い詰めたり、「そんなこと言わないで」などと懇願しても 子どもの役には立ちません。ここは親の強さを見せる時です。お子さんが「死にたい 」と親に言ったということは、それ自体が親に助けを求めているのです。「そんなに 思いつめるほど嫌なことがあったんだね」と、急かさずよく話を聴いてください。話 を聴くときの親は、不安にとらわれず、しっかりと子どもの話を受け止めてください 。子どもの気持ちを理解するよう努めましょう。親の不安を解消することより、子ど もの気持ちを理解することの方が重要です。もし原因が学校にあるのなら、学校へ行 かなくてもいいと言ってやってください。それでも学校へ行くのなら、親が守ると言 い切ってください。重要なことは、子どもが何を悩んでいるのかを知ること。結局最 後に救えるのは親であることを知り、普段から話し合える関係を持つことが大切です 。
また、普段から親自身の気質と子どもの気質をよく理解しておくことをお勧めします 。気質を知っていれば、子どもがどこでつまずいているのかが分かりやすくなります 。また、親の気質が分かれば、親が子どもにどのような影響を与えているのかもよく わかります。