高1の息子の荒れる様子が心配です。
息子は成績やクラブ活動の成果が思い通りにならないせいか家族に当たり散らします。 突然感情的になって物を投げたり、モノを蹴ったりします。 壁がへこんでしまいました。私が何か言うといちいち反応するので、私も気が休まるときがありません。
その割には翌日にはケロッとしていて、その様子に余計に腹が立ちます。 最近では、子どもの暴力が嫌で、なるべくものを言わないようにしている自分がいます。これではいけないと思うのですが・・・。
お子さんの内面的な苦しさが、乱暴な表現になっていることを理解しましょう。 思春期の子どもたちには、多くの変化が起こっていて彼らは大変不安定です。 そして、時に乱暴になったり、家族に辛辣な言葉を使ったりしますが、それが自立に向かう一歩であると理解してください。
お子さんの心の叫びに耳を傾け、これまで通りに接するよう心がけてください。
家族に当たり散らしても翌日にはケロッとしているのは、お子さんは家族に気を許しているのです。 家族以外の人と接する時には自分を抑えているのですが、家族と一緒の時には自分をさらけ出すことができるのです。 以下のことに意識を向けてみてください。
① 過剰に干渉していないか
親の価値観から離れ、自分自身のアイデンティティーを確立するのがこの時期です。 ですから、この時期の子どもは親の価値観に「No」を出します。ことごとく反抗します。 考えて、判断して「No」ではなく、親が言うことすることは全て「No」なのです。 ですから、この時期親のコントロールが強いと、子どもの反抗は強くなります。子どもを思い通りに動かそうとしたり、 過剰に干渉したりしていませんか?親の許容範囲を広げる努力が必要です。
② 面倒だからと向き合うのを避けていないか
全てに反抗されると親も疲れます。子どもと向き合うのが嫌になっていませんか。 声掛けに対して否定的な反応が帰ってきても、あまりむきにならないことです。 正面からぶつかり合えば、親の威厳を保つことはできません。 ちょっと引いて、受け止めるようやり方を工夫してみましょう。 そして、避けるのではなく話し合う姿勢を見せてください。親が冷静に向き合おうとする姿は子どもに伝わります。
③ ダメなことはダメと伝えているか
許容範囲が広すぎては子どもを守ることができません。親がこれはダメと判断したことははっきりと伝えることです。 それは問答無用のダメではなく、親の考えを伝えながら、「あなたはどう考える?」と子どもの話を聞くやり方で 繰り返し伝えます。 一度で子どもが理解することを期待しないでください。繰り返し伝えることが大切です。
息子の暴力にも愛とユーモアをもって接することが重要です。 息子が明けた壁の穴にピンクのハートの切り抜きを張ってみてはいかがでしょうか。