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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

高校1年生の娘。眠れない日がよくあります

辛い気持ちの時があるらしく精神科に通院しています。親友もおらず、学校は嫌いな場所。 友達と遊びに出かけるのは、集団からはみ出さないための手段として頑張って付き合っているように見えます。 単身赴任の父親とは離れて暮らしており、私も正社員として働きに出ています。 眠れないのに気付いた時は一緒に寝る?と声をかけますが、誰かと一緒にいること自体がストレスになるからと拒みます。 心を開いてくれていない、愛情を届けられていない、と日々感じて悩んでいます。 子供がもっと人生を楽しく感じるために、母親として何をすればいいのでしょうか。

お子さんの気持ちに耳を傾けることです

お子さんはこれまでに何か悩みを口にしたことはありませんか?学業のこと、今後の進路、友人関係、自分自身のことなど、何か具体的に困っている様子はありませんか?不眠の原因となるストレスを引き起こす要因に思い当たることはありませんか?もし具体的な問題があれば、話を聞いて、問題の解決にあたるか、精神的負荷の軽減に当たることが重要です。

あるいは、これと言った原因は思いつかなくても、何か漠然とした不安を抱えているような場合があるかもしれません。それには、生まれつきの気質が影響している可能性があります。特に思春期においてはそれぞれの気質の弱みが噴出してくるケースが多く、思春期の不安定さと相まって睡眠が不安定になる場合があります。

親としては、何らかのサポートをしたいと思うのですが、思うように話してくれなかったり、差し伸べたサポートを拒絶したりとなかなかうまくいかないと感じることも多いと思います。それが思春期の状態です。特に12-13歳から、18歳くらいまでは親から離れて自立の道を歩き始めます。幼かったころのように親のそばにいて、いろいろ話すことはありません。それ以前のお子さんはどうでしたか?学校のことや自分のこと、自分の興味があることなどについていろいろ話してくれましたか?であれば今の状態は一時的なことです。

思春期をさなぎの時期と例えることがあります。成虫になる前に、いったん自身を再構成する時期です。この時期さなぎの中は大混乱。親が心配になるような状態を、「なぜ?」と聞いても、子ども自身も答えられません。精神科ではどのような診断やアドバイスを受け取っていますか。薬の処方はありますか?お子さんは嫌がらずに受診していますか?受け取っているアドバイスと並行して、お子さんの心に直接働きかける方法を取りましょう。それが傾聴、お子さんの気持ちに耳を傾けることです。アドバイスや励ましはせずに、ただお子さんの気持ちを受け取るように聞きましょう。うれしいことは一緒に喜び、辛いことは「つらかったね」と辛さを受け取ります。親の価値観を押し付けることでも、アドバイスすることでもなく、ともにいることです。そのままの彼女を受け止めることです。そのとき、親には忍耐が必要です。子どものつらい話は、親も逃げ出したくなります。そのため、アドバイスや励ましという手短な逃げに走るのです。じっと聞いて受け止める、ただ、一緒にいる。それだけでも愛は届きます。

そして、心配のし過ぎにも気を付けましょう。あるお母さんは子どもを心配して一日に何度も、「大丈夫?」と声をかけたそうです。のちにお子さんは、「大丈夫?」と心配そうに声を掛けられるたびに、きっと自分は大丈夫じゃないんだろうと不安が募ったと打ち明けてくれたそうです。過剰な心配は禁物ですね。



ハートフルコーチ養成講座
「子どものコーチになろう」をテーマに、思春期のお子さんへの寄り添いに伴走します。子どもの気持ちの受け止め方、話の聞き方を学びます。