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高2の娘、門限を守りません

土曜の午後、友達と会うと言って家を出て、門限の20時を過ぎても帰りませんでした。連絡をしても既読にならずやきもきして電話をしたら、「今夜友達のところに泊まっていいか?」と。 無事を確認できた安心もありましたが、能天気な問いに頭にきて電話口で怒鳴ってしまいました。すったもんだした挙句、「これから迎えに行く」というと、帰るから来ないでと。結局最寄り駅まで迎えに行き、それ以来お互いに口を利きません。 娘の門限やぶりは初めてではなく困っています。

門限破りは学ぶ機会

何かあったのではないか、困っているのではないか、などと想像すると居てもたってもいられませんね。とはいえ、電話口で怒鳴るのも、それ以来口を利かないのも、この問題の解決にはつながりません。どうすればいいかを一緒に考えましょう。
まず、門限を決めるときお子さんとはどんな話をしましたか。高2ともなればもう自分でいろいろな判断をして行動する年ごろ。いちいち親に相談することもありません。その相談せずに自分の判断で行動していい時間が20時までなのです。 20時までなら親も心配しながらも、子どもの自由を認めようという相互の了解のもと門限が決まります。そのことを再度伝えるといいでしょう。
そして、門限を過ぎるようなら、必ず事前に連絡を入れることを約束してもらってください。今回のように、時間を過ぎても連絡がない、連絡を入れても既読にならない、という事態は「大変残念だ」と伝えましょう。 「両親はあなたを信頼して、門限の時間を設定している。にもかかわらず、それに対する配慮がないというのは大変残念だ」と、怒鳴ったり怒ったりせずに伝えましょう。 今回のような出来事は、子どもに自分の行動について学ばせる良い機会なのですが、感情的になって怒鳴ることで、子どものほうも感情的になって向き合うことができなくなります。 つまり、門限破りは親にとっては子どもとの対応法を学ぶ機会であり、子どもにとっては自分の行いと向き合い、より良いやり方を模索する機会なのです。お互いのその機会を感情的になることで台無しにすることがないよう気を付けたいものです。


門限を過ぎて遅く帰った時にはどのように言葉をかけていますか?ありがちなのは、「こんな時間まで何やっていたのよ!」などと子どもを責めてしまう声かけです。すると子どもも反発して「うるさい」となり、学びあえる結果にはなりません。 ここで親の心理を分析してみましょう。まず時間になっても子どもが帰らないとき、親は何を感じているでしょう。「心配」です。心配で胸が張り裂けそうになるかもしれません。 そして、子どもが玄関のドアを開けて入ってきた瞬間に感じることは、「安堵」です。無事に帰ってきた喜びです。そして安堵した次の瞬間、それは「怒り」に代わります。親との約束を破ってあんなに心配させたことに対する怒りです。
安堵は一次感情、怒りは二次感情です。親が伝えるべきは、一次感情です。二次感情で対応すると、先のように子どもとのバトルになりかねません。 「あー、よかった。無事だったのね。何かあったのかと心配したわ」と一次感情を伝えれば、子どもは「あ、ごめんね。連絡しなきゃとは思ったんだけど…」と話ができます。その状態なら、今後のことも話し合うことができます。 思春期の間はこの会話の繰り返しの中で、子どもは自身の考えや行動をコントロールすることを学んでいきます。そして、親が一次感情を伝えてくれる限り、子どもはここに自分の帰る場所があることを知るのです。
高校2年生は大人までもうちょっとです。休み休み頑張ってください。

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