高3息子のストレス
高3の息子が、夏休みの半ばから、家にいると辛い、ネガティブになるといい始めました。夜にちょっとドライブに行きたいと言うので、気晴らしになればと、いろいろ話を聞きながらドライブしているうちに、最終的にいつも「家に帰りたくない」家に着いても「車にいる」としばらくでて来ません。こんなことがもう一ヶ月以上続いています。同時に、自分の体のいろいろなところが気になりだしたようで、眼科、歯医者、皮膚科、内科気になるところをすべて見てもらい、特に心配ないですよと言われても何となく心配のようです。本人は、受験勉強のストレスではい、なぜこんな風に感じるようになったのか自分でもわからないと言います。私は出来るだけ話を聞いて受け止めるよう努めていますが、話が堂々巡りになることも多く、私も毎日が辛くなり始めました。 父親とはあまり話をしないので、すべてのストレスの対象が私に向けられます。
大学受験を目前に大変心配しておられることと思います。一緒に、色々な角度から考えてみましょう。
まず、これまでの彼の成長過程を振り返って、これとよく似た状況はありませんでしたか。
大きな行事の前になると神経質になって落ち着かないとか、自分が注目を浴びるようなことの前には不調を訴えるとか。
人には生まれつきの気質があって、その気質によってはそういった傾向が出る場合があります。
また、お子さんの年齢は大人の身体へと成長する時期でもあり、ホルモンの分泌によって精神的にも肉体的にも大きな変化を体験します。
その過程で、心は揺さぶられ、様々な身体的な症状が現れる場合もあります。
特に、受験生のお子さんは、現在心身のストレスを受けていると考えられます。受験への不安、合否の心配や、今後の進路の迷いなど、様々な不安があるでしょう。
勉強そのものはテストの結果や周りとの比較などで自分の位置を知ることはできても、見えない将来に対する不安は気持ちを落ち着ける材料がなく、知らず知らずのうちにストレスを抱えることになる可能性があるでしょう。
もともとの気質の影響の可能性と、思春期特有の傾向と受験などのストレスが重なってのことなのかもしれません。
対応法を考えてみましょう。内科も受診したとのこと、それはかかりつけの先生でしたか?かかりつけの先生なら、彼のこともよくわかっていて、何か対処法を教えてくれる可能性は高いと思います。
個別の症状で、個別の医院で受診すると、その結果のみの診断となり、特に心配ないと言われる可能性もあります。
つまり、個別の症状としては特に心配はないのですが、本人としては大変苦痛を感じます。
ストレスが高まるようなら心療内科の受診も検討されるといいでしょう。
「家にいると辛い」というのは心当たりはありますか?周りにご本人の希望を超える期待はありませんか?もしあれば、それを軽くすることを考えるのが一番かと思います。
お母さんがお子さんの話を聞いておられるようですね。話の聞き方で一番いいのは、受け止めることです。
「大丈夫」「心配ない」「思いつめないで」などのアドバイスはほとんど役に立ちません。
励ますこともストレスにつながる可能性があります。大丈夫じゃないから、そうなっているので、「辛いんだね」「苦しいんだね」とお子さんの状態をそのままに受け止めていくことです。
家にいると辛い、ネガティブになるとのこと、学習の場を他に求めるというのもひとつの方法です。
図書館とか、学校の図書室、塾に通っているとしたら学習室などはないでしょうか。
そして、不調を感じたら、まずは心と身体をゆっくり休めることです。
ネガティブな感情が湧いてきたら一旦休み、無理をしないよう自分で調整する意識を持てるといいですね。
そして、お母さんには「辛いんだね」「苦しいんだね」とお子さんの辛さを引き受けないようにしてください。お母さんが辛くなってしまいます。
「そう感じているんだな」と客観視できるといいですね。