このままで大丈夫なのか、不安で疲れます
中学生の娘に疲れました。何を言っても響きません。やりっぱなしで片づけることもなく、部屋は散らかり放題。自分の食事の後さえ片付けようとしません。 スケジュール管理もできず、習い事や部活の予定が重なることが分かっていても調整しようともしません。 その都度私が確認して、事なきを得ているのですが、まるで人に迷惑をかけることを気にしていないみたいです。
もっと幼いころは何でも親主導で物事を進められました。ところが、10代になると子どもは、親の言うままには動かなくなります。
子どもは意識的に親を避けるのとは異なり、子ども自身にも訳が分からないままイラついたり、親を避けたりします。成長の一過程と捉えてください。
ですから、親はこれまでと変わらず、様々に指示し、子どもを動かそうとするのですが、まずはそのやり方を変える必要があります。そのステップを考えましょう。
これまでのかかわりを振り返ってみてください。これまでも、本人の自主性に任せて、いざという時にのみ声をかけてきたという場合は、そのやり方を続けていきましょう。
あまり口出しされずにやってきたとしたら、お子さんの自発性は育っていますから、お子さんのペースを尊重しましょう。
あるいは、比較的干渉が多い中で育ててきたとしたら、お子さんは自発的に行動を起こすことにまだ慣れていないかもしれません。
親から自立して生きるようになると、行動のきっかけとなる自発性は大変重要です。「何を言っても響きません」ということですが、まずは指示や要求を減らしましょう。
指示や要求を減らして、これまでと同様、それ以上に愛情表現の声掛けを心がけてください。
「おはよう」「お帰り」という挨拶や、「今夜あなたの好きなもの作るから、寄り道せずに帰っておいで」など、親の気持ちが伝わるような言葉がけを増やしていきます。
親からの過剰な干渉がなくなり、愛情を感じる言葉が増えていくと、子どもの気持ちがより安定し、親の言葉に耳を傾けやすくなります。
親子の関係がよくなれば、親が伝えようとすることが子どもに伝わりやすくなるのです。
そして、お子さんが掃除やスケジュール調整など、やるべきことをやらないということに関しては、しばらくこちらも口を閉ざしてみませんか。
また、お母さんがすぐに助け船を出して何とかするのも避けましょう。困っている様子が見られたら、否定したり小言を言うのではなく、「どうしたの?」と本人に状況を説明してもらいましょう。
こういった時、親の方が経験も知恵もありますから、有無を言わせず「こうしなさい」とか言ってしまうものです。
すると子どもは、親の介入に腹を立て、これまで以上に自分で考えて行動するのを避けるようになってしまいます。
状況が理解できたら、「あら困ったね、どうしよう?」とあくまで本人がどうすると言うのを待ちましょう。本人から、「塾に連絡してほしい」とか言葉が出てきたら、親は初めて求めに応じて動きます。
今は、思春期のお子さんと親がぶつかり合いながら日々を過ごしている印象です。それが、お子さんが自身の日々を生きるのを、親が並行して進み、子どもをサポートするのをイメージしてください。
関係が良くなるにつれ、子どもの自発性も向上していきます。
そして、今はお子さんの出来ていないところを数えておられますが、是非、出来ているところを数えてみてください。言葉には出さなくても、それはお子さんに対する愛情表現です。