とりあえず終わらせる宿題で勉強が身につくの?
小5男子です。遊ぶ前に宿題をするという約束は守っているのですが、とりあえず終わらせるということしか頭にないようです。いい加減にやっていて勉強が身につくのか心配です。
いつやるのかを話し合ってみる
私は学習塾を運営しておりますが、この手の相談が多いですね。そしてやはり男子が圧倒的です(笑)やっつけでも「やっている」ので、既成事実が成り立つんですよね…。確かに宿題は遊ぶ前にやった方がいいかもしれませんが、ここはお子さんといつ宿題をやるのか話し合ってみてはいかがでしょうか。遊ぶ前に宿題をすると、「遊びたい」が先行して集中できないかもしれません。夕ご飯を食べてからでもいいですし、朝起きてからでもいいと思います。本人にとっても家族にとっても集中できる時間を一緒に考えてみる。そうなるとお子さんからの新たな発見が見つかるかもしれません。保護者の方に聞くと朝起きてからや夕飯後にやるお子さんも意外といます。また、ポイントは19時など時間指定をしないこと。クラブ活動や習い事の延長などイレギュラーが起こることがあるので、時間指定よりも「夕飯後」とかの方がぶれません。 いつやるのか、ちゃんとやっているのかとイライラしてケンカするより、お子さんの考えていることを理解できるので、まさに一石二鳥◎。ぜひ試してみてください。
肯定的なイメージを持てるような工夫をしてみませんか
我が家の息子も、遊びに行く為に高速で宿題を済ませてました。でも、中学生になると、じっくり取り組まないとできない問題がたくさんあり、速く済ませることはできなくなったようです。本人がしっかり理解したいという気持ちになった時、自然と集中して勉強するようになったように思います。それまでに親ができる事、それは、子どもが勉強に対して肯定的なイメージを持てるようにするという事だと思っています。私はテストを見て、やる気がでるような言葉を探しましたが、ノートを見てあげると良いという話を聞いたことがあります。確かにテスト結果より認めるポイントが探しやすいと思いました。ノートには、子どもの思考や努力が表れていることがあります。メモが書いてあったり、何度も練習している漢字や問題があるかもしれません。「先生の言っていることをしっかり聞いているね。」「こういうことに気付いたんだね。」「こんなに練習したんだ。」などと言葉を掛けてあげる事で、喜びや自信を持ちます。親子でコミュニケーションも取れますね。ここで、大切な事があります。それは、やった事を具体的に伝える事、残念と思う事でも否定しない事、アドバイスは求められた時だけにする事です。どんなことも肯定的に捉える事ができたら、いざという時、がんばろうとすることができると思います。 『良いイメージを持つ為』という気持ちで、親子の会話を楽しんでみてくださいね。
まずは認めて、そこから色々考えられるよう話をしてみましょう
息子さんは、遊ぶ前に宿題をするという約束を守っているのですね。素晴らしいと思います。お母さんが色々な工夫されて、そうした習慣がついたのだと思います。幼児教室の講師としての経験から見ても、そうした約束をきちんと守っている子は少ないです。なので、まずはそこを、改めて認めてあげてほしいなと思いました。その上で、その宿題の取り組み方について向き合う。実際身についているというのは、なかなか分かりません。親としては、テストの結果でくらいしか知り得ないかもしれません。なので、まずテストの結果に対して、本人が納得しているのか?という点から、お子さんと話しをしてみるというのが、一つのステップかなと思います。 それから、少し違う視点になりますが、自分の子に起こった出来事から考えさせられた事がありました。それは、子どもが就職先を探す際、ハローワークでの出来事です。何気なく「得意なことは何?」と尋ねられ、言葉に詰まってしまいすぐに答えられませんでした。この事から、勉強と同じくらい、あるいはそれ以上に好きな事、得意な事、自慢できる事を見つけ、後押ししていく事が大切だったんだと気付かされました。ぜひ、得意な事探しも、一緒にしてほしいなと思います。 勉強の原動力にもなると思います。
任せて見守る
約束を守って宿題を終わらせているのは、お母さんの働きかけがあってこそ出来るようになったのですね。そして、今までの「とりあえず」で良かったことが、5年生になってこのままで良いのか迷っていらっしゃるのでしょうか。私自身は、子どもにとにかく勉強をさせようという気持ちがあまり強くはありませんでした。家での過ごす時間の中には、勉強の他にもたくさんの発見や学びがあると思うからです。我が家の高校生の娘は幼い頃から絵を描くことが好きでした。しかし中学生の頃から全く描かなくなりました。理由を聞くと、思うようにうまく描けないのと、好きなことをやってはいけないような気がすると言いました。でも、このコロナ自粛期間中に再び描き始めたところ絵を描く楽しさを思い出したそうです。宿題を終わらせるという習慣がすでに出来ている息子さんです。任せて見守ってみるのはいかがでしょうか。
その時を待とう
小学校の高学年になってくると、親としてはそろそろ学習内容の定着、つまり成績が気になりますよね。お子さんの場合、既に宿題を済ませてから遊ぶという習慣がついているということが何より素晴らしいです。取組む姿勢はヨコに置いても、小学生のうちに毎日勉強机の前に座ることが習慣づいていると、今後「勉強をいつやるの?」「どんな風にやるの?」と、次のステップへスムーズにつながっていくからです。定着度に関していつ頃から本人が自覚してくるものなのか?高校生の我が子に聞いてみたところ、うちの学校では小学校5年生の時から漢字100問テストというのが始まり、そのテストで全問正解する子が注目され始めた頃から“自分の出来ばえ”を意識するようになったそうです。塾に通えば順位表が出たり、中学生になれば偏差値で自分は大体どの位置に居るのか、などが子ども自身に分かってきます。そこで、本人がどう思うのか。「もっと出来る様になりたい!」とか「このままではヤバイかも」など、本人がやる気になった時にこそ「いつでも応援するよ。」と声をかけてあげてください。うちの場合は小学校高学年で塾に通い始めたことから、塾の宿題をやる時に「ちょっと来て〜」と子どもに呼ばれ一緒に取り組んでいました。それは、夕食後しばらく休憩を取った後の時間でしたので、私も比較的落ち着いた気持ちで、出来る限り横に座ってサポートしました。今振り返ると、親として子供と席を並べて勉強したという、子育て期の大切な思い出になっています。ぜひその時が来るのを信じて待っていて下さい。
毎日の宿題をやっつけ仕事のようにやっている姿を見ていると、親は心配になりますよね。小学校高学年のお子さんなら、親が何を心配しているのか?勉強するとどんな良いことがあるのか?を、冷静に率直にお子さんに伝えてみるのも一案です。話すことで、お子さん自身が勉強や成績についてどんな風に考えているのかを知ることが出来ますし、まだ特に考えていないとしたら、これから考えるきっかけになると思います。必要以上に、焦る必要も不安になる必要もありません。 毎日勉強机に向かう習慣のある子は、準備が出来ています。お子さんを信じて、勉強机の前では学ぶことのできない体験学習も充分にさせてあげて欲しいと思います。