親に嘘をついて、習い事を勝手に休んでいました
4年男子です。
習い事を勝手に休んでいることが発覚。本人がやりたいと言うので習い始めたスイミングですが、
先日、スイミングスクールから来ていないと電話があり、本人は髪と水着を水道で濡らして、私にバレないように細工をしていました。
嘘をつかれたことにショックを受けています。
このまま親に平気で嘘をつく子どもになってしまうのではないか、とても不安です。
ショックな気持ちにとらわれないで、話をきいてみる。
先月、うちの小6の息子も先生からの電話で習字を勝手に休んでいたことが発覚しました。 嘘をつかれたことで腹が立ちましたが、ここで感情のままに怒ったら休んだ理由や休みたいと思った気持ちなどの本心を、 息子が私に言わなくなるだろうと思いました。 そこで、息子が帰宅後になるべく冷静に、先生から電話があったこと、先生がとても心配していたこと、 そして先生がわざわざ教材を自宅まで届けてくれたことを伝えました。 息子はきまり悪そうにしていましたが、私が頭ごなしに怒らなかったせいか素直に「ごめんなさい」と言いました。 習字を休んだ理由(塾の宿題が終わらなかった)と習字は嫌いではなく小学校卒業まで続けたいと言っていました。 いつもなら「勝手に休むくらいならやめてしまいなさい!」と怒ってしまうところですが、今回はぐっとこらえてよかったと思いました。 結局、塾の宿題が大変な時は、先生に話して習字を別の曜日に振替させてもらうことにしました。 高学年になり息子は自分に都合の悪いことは言わなくなったり、学校のことも以前のように話さなくなってきました。 4年生の息子さんもプレ思春期のような感じなのではないでしょうか。 信じていた息子に嘘をつかれることはショックですが、そのことにとらわれると息子さんの心の扉をシャットダウンさせてしまう かもしれません。 まずはぜひ落ちついて話をきいてみてください。
まずはアイ・メッセージで親の気持ちを伝えてみよう。
子どもに嘘をつかれるのはショックを受けますよね。ましてや、それが細工をして演出までしていたものなら、尚更だったでしょう。 これがまた起こって、将来にまで続いたら…と不安になるお気持ちもよくわかります。 そのショックなお気持ち、将来に対する不安なお気持ち、お子さんに伝えましたか?どんな風に伝えましたか? もし、その場で伝えられていなかったら、落ち着いた環境を作った上で、改めて伝えてみてはいかがでしょうか。 「この間、実はスイミングに行ってなかったと、分かった時があったよね。その事、また話していい?お母さんね・・・」と 話し始める時、まずはお子さんを責めるような言葉が入らないように、自分の怒りの感情が言葉に乗らないように。 子どもはすぐに母親の攻撃的な感情を察知すると、すぐに対戦モードか言い訳モードに入り、続く母親の言葉を受け止められなく なってしまうと思います。 そして、「お母さんはとてもショックだった。お母さんは、もしかしたら、将来も今回のように他人に嘘をついてしまうように なるのではないかと不安に思う」と、「お母さん」を主語に、アイ・メッセージとしてご自身の気持ちを伝えてみてください。 すると、お子さんもお母さんの気持ちを感じ取った上で、きっとお母さんと向き合い、自分の気持ちと、それに紐づいた一連の行動の 訳を伝えてくれるのではないでしょうか。そこからスタートしましょう。
スイミングスクールの先生に相談する。
うちの子も、バレないように細工をして部活をサボっていたことがあり、それが分かった時は一言では言い表せない程でした。 本人に先ず話を聴きましたが、同時に顧問の先生にも相談しようかと尋ねると「嫌だ!自分で相談するからいい」の一点張り。 そこまで言うならと、私たち親は先生と話すことはしませんでした。 ただ、親としては心配なので、本人に「先生と相談した?」「相談してどうだった?」 「これからどうしたい?」と何度も聞いていました。 今振り返ると、本人が嫌がっても内緒で先生に相談した方がよかったのではないかと思います。子どもの話だけではなく、 周りからの情報はその出来事をより詳し く客観的に知ることができ、相談すれば本人を助けてくれる人もできます。 そうなれば、本人ができること、そして親がサポートできることも広がるかと思います。子どもからの情報だけでは、 「本当にそうなのか?」「先生はどう感じているのか?」など、親はいたずらに不安になって、子どもを質問攻めにしないとも限りません。 親はできる限りの情報を集めて、必要なサポートをし、あとは子どもを信じる、それができたらよかったのにと、今になって思います。
なぜ子どもが嘘をつくのか、考えてみよう。
ショックを受けるお気持ちよく分かります。 うちの子もごまかしたり嘘をつくことがありました。 あとでバレて結局怒られるのに、なんでこんな嘘をつくんだろうと考えた時、嘘をつかなきゃいけない状況がそこにあるのではないか? と思いました。 そう考えて子どもをよく観察してみると、失敗したときや悪いことをしたときには案外正直に話しているのに、 宿題をしていない時や習い事をサボったときなどに嘘をつくことがわかりました。なぜそうなのか、私には思い当たることがありました。 それは私自身が真面目な性格で決まったことはやるのが当たり前、怠けるなんて絶対ダメだと子どもにいつも言い聞かせていて、 子どもが休みたい時にその気持ちを伝えられない状況を作っていたのです。 それからは、やるのが当たり前という自分の価値観を押し付けず、頭ごなしに怒らないようにし、気持ちが乗らない時もあるよねと 子どもの気持ちを受け止めることで、嘘をつかずに少しずつ正直な気持ちを話してくれるようになりました。 子どもは自分を守るために嘘をつきます。 お子さんがどんなときに嘘をつくのか観察し、嘘をつかなくても済む方法を探してみませんか。
「あなたを信じてるよ」と伝える。
私も小学生の頃、ピアノのお稽古に行かず、1時間公園で時間を潰してズル休み したことがありました。蓋を開ければ、母はピアノの先生からの連絡で、全てお見通しでした。 でも3日間くらい私を咎めるでも叱るでもなく、様子を伺っていたのです。一方の私はそうとは知らず。 嘘をつき通せたと気が緩みはじめていた時でした。 「こないだのピアノのレッスン、どうだった?」と母から突然聞かれたのです。心臓が飛び出そうになり、どう答えようか逡巡していると重ねてこう言われたのです。 「ママは、あなたを信じているよ」。母の目は私の目をじっと捉えていました。 私は罪悪感でいっぱいになりながら、こんなイヤな思いをしてまでサボりたかった理由を自問自答したのでした。 誰だってサボりたい時はあるし、嫌なことから逃げたい時もあります。でも、自覚のないままに流されて、自分はもちろん、親をごまかすことは許さない。 母はそう私に教えてくれたのだと思います。 嘘をつかれてもすぐには叱らずに2,3日ぐらい我慢して子どもの様子を見る事をお勧めします。 意地悪ですが、子どもが緩んだ頃を見計らって、習い事の様子を聞き、その際、必ず目を見て「信じてるよ」とひと言。 これはかなり効きます。私がそうだったように、高学年のお子さんならきっとその子なりに思い、考えるはずです。 これが自律への一歩にもつながると思います。
嘘をついている本人は、やはり心のどこかで罪悪感を少なからず抱えています。その感情を反省に変えるには、まず親が心を整えること。 確かに嘘をつかれた親はショックや子どもに怒りを覚えるかもしれませんが、そこはぐっとこらえて。何事もそうですが、親が感情的になって頭ごなしに責めてしまっては、子どもは心を閉ざしてしまいます。 なぜ嘘をついたのか、嘘がどうしていけないのかを、話し合ってみるいい機会です。その際、子どもが正直に話せるような環境をつくることと、子ども自身に考えさせるような声掛けを心がけてみてください。