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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

小5の娘は帰宅すると、しょっちゅう担任の先生の悪口を言います。

友人間の些細なトラブルでも、先生はすぐに当事者から話を聞きたがり、娘は「ウザい!」「全然わかってない!」と怒ります。 担任は若い男性の先生で、これまでずっと低学年を受け持っていたこともあり、10代の女の子への接し方に、 まだ慣れていないのかもしれません。熱心な先生だけに娘と先生の間に溝ができてしまわないか心配です。 そして、このままだと娘が学校嫌いになってしまわないかと不安になります。

先生と話せる関係を作り、家庭と学校で連携サポートしよう。

子どもの口から担任の先生の悪口を聞くと、学校での様子が見えないだけに、親としてはこのままで大丈夫だろうかと心配になりますよね。 そんな心配を抱えたまま、毎日学校に送り出すのではなく、心配の種を取り除くためにも、担任の先生と話をしてみてはいかがでしょう。 実は私も子どもの学校の様子が心配な時期がありました。でも「懇談でもないのに学校に行くなんて、うるさい親だと思われるのでは…」と躊躇し、なかなか学校に行けずにいました。しかし、心配を抱えたままではいけないと思い直し、勇気を出して学校に行きました。 先生に相談してみると学校での様子がわかり、見えないことでの不安や心配がなくなり、どう対応すればいいか考えることができました。先生からは「子どもがどう感じているのか知ることができたので助かりました。これからも気軽にお越しください」とおっしゃっていただき、もっと早く相談に来ればよかったと思ったものです。 毎日登校する学校が子どもにとって快適で、親としても安心して送り出せる場所であってほしいですよね。これを機会に先生と気軽に話せる関係を作り、これからますます多感になる時期を家庭と学校で連携しサポートできるといいですね。

ただ黙って聞き、いざとなったら親が助けることを伝える。

思春期に足を踏み入れた時期の娘さんの気持ちもよくわかるし、担任の先生の熱心さも理解できるだけに、お母さんとしては悩んでしまいますよね。 私の娘が小6の時、やはり若い男性の先生が担任で、よく悪口を言っていました。嫌なことをぶちまける!といった感じで、話し終わるとスッキリした顔をしていました。 私は先生に対して「一生懸命な先生」という印象を持っていましたが、先生の向き合い方と彼女の受け止め方にズレがあるのかもと感じていました。今思うと、その時「先生の言うことは正しいよ」と言ったり、「何とか先生を好きになってもらおう」と娘を誘導しなかったのが良かったのかもしれません。ただ、「へえ、そんなことがあったんだ」とか「それは、ウザいって思うよね」とか、それ以上は言わないようにしていました。娘は言いたいことだけ言ってスッキリしていたようです。 気をつけるようにしたのは、問題が些細なことでなく娘の悩みが深刻な時です。彼女には、友人間のトラブルで学校に行きたがらない時期がありました。私はすぐに先生に会って相談しました。「困っていたら、いつでも助けるよ」と伝えておいて、普段の不満はただただ聞いてあげる。娘は卒業まで「先生を好き」にはなれませんでしたが、嫌なことはママに吐き出せばいい、と思っていたようです。

客観的に見てみると、いい解決法が見えるかも。

きっと友達や先生との人間関係や人との距離感に対して敏感になってきている時期なのですね。親としてはその敏感な時期にできるだけのサポートをしてあげたいと思いますよね。 担任の先生の行動に対して、今はお嬢さんとご自身がこれまで先生に接してこられた印象から状況を捉えられているようですが、周りが先生をどう思っているか聞かれたことはありますか。一度、ママ友やお嬢さんのお友達にも先生の話を聞いてみて、少し客観的に状況を捉えてみてはいかがでしょうか。 また、感情が高ぶっている時を外して、お嬢さんからじっくり話を聞いてみるのもいいかもしれません。少し冷静になって状況を見てみると、ボタンの掛け違いがどこかにあることも見えてくるかもしれませんし、そうするとお嬢さんに良い声掛けができるのではと思います。

長所と短所は背中あわせ。先生のよいところを探してみる。

お子さんが先生と相性が悪いとのこと、お母さんとしては大変悩ましいところですね。 よく「長所と短所は背中あわせ」と言われますが、苦手な担任の先生のよいところはどんなところか一緒に探してみるのはいかがでしょうか。娘さんが苦手だと思われるところが、実は先生の長所でもあることに気が付くかもしれません。娘さんの担任の先生は「すぐに当事者から話を聞きたがる」とのことですが、そういう先生は「クラスの問題が大きくなりすぎるまで気がつかない」ということはないのではないでしょうか。 息子の小学校では、逆にあっさりした先生に対して「トラブルの時にもっと積極的に子どもと関わってほしかった」と言う声が出ることがありました。生徒からも「先生は困ったときに相手にしてくれなかった」という声があったようです。もしかすると娘さんはこの先生について「余計な口出しをしないで、子どもに任せてくれる」と思われるかもしれませんね。 そう考えると本当に長所は短所に、また短所は長所になりうるものだなと思います。娘さんは今後も苦手な人と一緒になることはあるでしょうし、将来は職場で一緒に働かなくてはいけないこともあるかもしれません。そんなときのためにも、先生のよいところを娘さんと一緒に探してみることは、人の長所にフォーカスするよい訓練にもなるのではないかなと思いました。

「嫌い」という感情を持つ自分を受け入れよう。

毎日顔を合わせる担任の先生を嫌になってしまうのは、辛いことですね。私たちは幼い頃から「みんなと仲良くしましょう」と教えられ、そのための努力や心がけが大事だと、当たり前のこととして捉えてきました。でも努力してもどうしても好きになれない人がいるのも事実ですよね。そんな時、子どもに限らず「人を嫌ってしまっている自分」に罪悪感を持ってしまう人は、少なくないのでは。特に子どもはそんな自分を無意識に責めて、それを正当化するために、嫌いな人の悪口がエスカレートして、感情をこじらせてしまうケースもあります。 大事なのは「人を嫌ってしまう自分」を責めないことです。「嫌い」と感じてしまうことに良いも悪いもありません。その感情は正常な心の反応です。抱いたっていいんだよと伝えるだけでも、お子さんの心は軽くなり、先生への眼差しが変わるかもしれません。その上で「嫌い」という感情を親子で眺めてみてはいかがでしょう。なぜ嫌いなのか、先生がどうだったらいいのか、逆に自分はどうなればいいのかなど、一緒に感情をじっくりと味わってみる。「嫌い」という感情をうまく取り扱えるようになれば、もっと楽に生きられそうですよね。

まずはお子さんのありのままの気持ちを、受けとめる。

年齢に関係なく対人関係は精神的ストレスになりがちです。子どもだって相性があり、合わない人がいるのは当然ですよね。それがたまたま担任の先生だったと割り切って、まずはお子さんの先生に対する怒りや悪口を叱らないで、聞いてあげましょう。誰だって嫌いな人に心が囚われてしまう状況は辛いです。その辛さを共有してあげるだけでも、お子さんの気持ちはだいぶ軽くなると思います。その上で、改善できる点を一緒に探してみる。それがまだ難しいようなら見守り、こじれそうな時は先生に相談してみてはいかがでしょう。 お子さんは日々成長していきます。彼、彼女なりに気持ちに折り合いをつけられる日がきっと来ます。そこには苦難を乗り越えて、精神的に頼もしくなったお子さんが待っていることでしょう。