小学二年生の娘が学校へ行けなくなりました。
二年生になり担任が変わり、給食のことや、勉強のことについて厳しくなったようで、それがきっかけで 学校へ行けなくなりました。 娘が動き出すまで待ちたいと思っていますが、一ヶ月が過ぎ、焦りもあります。 親として、どのような支援をしたら良いでしょうか。
親子で楽しい事をしてみる
「学校を休んでいる人は、じっと家の中に閉じこもっていなければいけない。」と思っている不登校の親子が 多いようです。 子どもが元気でいるならば、親子で思い切り、一緒にいる体験をしてはいかがでしょう? 子どもが興味のある事を一緒に楽しむ、行きたい所へ一緒に出掛ける、など親子でじっくり向き合う時間に してみませんか?親が自分の事を大切に思ってくれている、守ってくれると感じると、子どもは安心し、 少々つらい事があっても、乗り越えられるようです。 親との深い信頼関係の中で、子どもの生きる力は育っていきます。
友人の子は春から不登校でしたが、夏休みに子どもの話をゆっくり聞き、楽しい思い出を沢山作ったところ、 2学期から落ち着いて通学できる様になりました。 子どもの性格にもよるかもしれませんが、これもひとつの方法でしょう。 心配も不安も親がどう受け止めるかで、その壁の高さも厚さもぐんと変わります。 子どもの気持ちを、お母さんがどーんと受け止める事で、子どもの心も前向きに変わり、きっと動き出します。
「大丈夫、大丈夫」
お子さんが登校できない状態とのこと、さぞかしご心配なことと思います。
実は我が家の子供たちは長い間不登校でした。 今は、一人は現在大学生。授業とバイトで充実した日々を過ごしています。 もう一人は大学を卒業し、就労移行支援事業所に通いながら就活中です。
子どもたちが不登校の間、私はとても不安だったので、カウンセラーに相談に乗ってもらっていました。 その方の「大丈夫。越えられないものはやってこない。」という言葉には、本当に励まされました。 「子どもは皆、『自分を成長させたい』『幸せになりたい』と思っている。 『悪くなろう』なんて思っていない。」と信じました。 「今はそうなんだな~」とその状態をありのまま受け止められるようになると、気持ちがとても楽になりました。
お母さんが味方になって自分を応援していることが伝わると、それは子どもにとって大きな自信になるようです。 元気がなかった子どもたちも、徐々に元気になっていきました。 それでも不安になった時、私は「大丈夫、大丈夫」とおまじないのように唱えていました。 体操をしたり体を動かすことも不安退治に良かったように思います。 気持ちが楽になってくると、自然と笑顔が増えていきました。 母が笑顔になると、家庭の中が明るくなり、子どもの笑顔が増えたように思います。
相談者様のお子さんはそれほど長期化しないと思いますが、良ければ部分的にでも参考になさってくださいね。
相談できる人を探す
お子さんが学校に行けなくなってしまうのは、本人にとってもお母さんにとっても本当に辛いことですよね。 担任の先生には相談なさっていると思いますので、他に相談できる人を探してみませんか?
例えば学校のスクールカウンセラー。 あるいは学校教育センターなどに行ってみてはいかがでしょう。 そこから地域の親の会や不登校の子ども達について相談できる団体などの情報ももらえると思います。 親の会では相談者様と同じく、不登校などで悩んでいる方がいますので、色々と情報交換ができるはず。 ただ、相性もありますので、「自分に合っているな」「信じられるな」と思えるところを選ぶことが大切ですね。
ネットから情報を収集する方法もありますが、不特定多数の人がそれぞれの立場で発信していますので、 情報が氾濫している状態です。 それよりも身近な人に直接話し、聞くことをお勧めします。 ただしあまり頑張りすぎて、何が何でも、と思わないでくださいね。
子どもは親のことをよく見ています。 子ども自身が自分のことで必死になっている親を見ると、もしかすると負担に感じるかもしれません。 お母さん自身が「きっと大丈夫。良い相談相手が見つかる」と、ゆったりと構えましょう。
振り返れば、学びの機会でした
自分の行動を選択して動くのは本人自身。 焦らず見守り、子どものものの見方、ひいては行動が変わる、そのキッカケをちょこちょこ与える。 親に出来るのは、それ位かもしれません。 でもそれは、一番近い存在である親にしか出来ないこと。 それを突き詰める機会と捉えて、ドッシリ構えていきましょう。
娘の小学1年の時の担任の先生(女性)はとても厳しく、娘はストレスを抱えつつもがんばり、夏休みを迎えました。 が、宿題が終わらず迎えた8月31日。 「先生に叱られるから学校行きたくない」と切羽詰まった形相で、ブルブル震え出し 涙がとまらなくなりました。
「そうか、そんなに先生が怖いんだね。でも宿題は終わらないよね。どうする?」 しばらくの葛藤の後、「これは自分で越えなきゃいけない事だ」と娘は心を決め、先生に電話することにしました。 電話をかけるときの娘はずっと震えていました。 がその後、娘はすっきりした顔で「先生、怒らなかった。『電話ありがとう』だって」と。
その後徐々に、娘なりに苦手な担任と上手く付き合う方法をあみだしたようです。 苦い体験も、後から思うと大きな学びの機会になったなあ、と思います。
「出来ている事」を見つける
学校に行けていなかった頃の友人のお子さん(小4女子)。 話していても「どうせ私なんか」「無理だよ~」という表現が多く、表情も乏しく。 もしかして「自分はダメな子」と思っているのかなあ、と感じました。
そのうち、子どもたちでゲームを始めたのですが、中でも、彼女は圧倒的に上手く、「おお~!」「すげえ!!」 と称賛の的になりました。 思わず私も、「どうやったらそんな事できるの?」「すっごい集中力!」「先を予測する力がすごいよね!」 彼女の頬は紅潮し、目は輝き、口元はほころんできました。 そしてゲームの事をたくさん教えてくれました。 最初は、「一日中やってるんだもん、上手いの当たり前よ。」と、冷ややかだった友人も、そのうち 「この子のこんな楽しそうな様子、久しぶりに見たな。」
数日後、電話で友人が「その時のゲームがきっかけで、いろいろこの子の『出来ていること』が見えてきたんだよね。」 後ろで本人の元気な笑い声が聞こえていました。 数週間後、「そろそろ行こう~」と登校したそうです。
無理に学校に引っ張って行っても仕方ないし。 かと言って、ただ「見守って」いていいのか、という不安もありますよね。
まずは、親が気持ちを安定させること。 笑顔でいること。 そのためには「大丈夫」のおまじない。 そして、子どもにあったやり方を見つけることです。
子どもといい時を過ごしたり、子どもの出来ているところを探したり。 また外部の人の力を借りるのも良いでしょう。 親が笑顔でいると、子どもも笑顔になります。
全ての体験はお子さんにとっても、相談者さまにとっても糧になります。 「これも学びだったなあ。」と思う日がきっと来ます。