激しい兄弟ゲンカに困っています
小5兄と小3弟の兄弟ゲンカがひどいです。
ちょっとした原因で、きつい言葉が飛び交ったり、殴る蹴るの暴力沙汰。
「大きくなったらおさまるだろう」と思ってきましたが、一層ひどくなっているようで、不安です。
間に入って代弁する方法があります
兄弟仲良くして欲しいのに、喧嘩や言い争いを目にすると辛くなりますよね。
我が家も男の子が2人います。5歳離れているのであまり激しい喧嘩はありませんが、
「(お互いに対して)嫌なことがあったのかな?」という状態は多々あります。
そんな時は、個別に気持ちをゆっくり聞き、その後ケースによっては私が間に 入って解決策を3人で考えます。これは自分の気持ちや考えを相手に伝える いい機会です。考えながら意外と話してくれます。
私は2人が、お互いを思いやり、仲良くして欲しいと思っています。
なので、普段から、兄が弟を大切に思っていることや、弟が兄を頼っていることを、代弁し双方にこっそり伝えています。
時々少々大げさに!
お風呂に入った時などに、「こないだ兄ちゃんね、○○の事、ほめてたよ。」などと話すと、弟も嬉しそうです。
先日、弟が「気に入らない時もあるけど、ちょっと時間が経つと『ま、いっか!』って思うよ。
兄ちゃんいいとこもあるし。」と言っていました。
いつも聞き分けがいいとは限りませんが、少しは効力があるようです。
お父さんの出番!
我が家の子どもたちもよく兄弟ゲンカをします。
ケンカが起きたら、うちでは夫が兄弟それぞれの言い分を聞いてくれます。
「その時、どう思ったか?」「他にできる事はなかったのか?」「もし自分がそれをやられたらどう思うか?」
など質問します。
それでもわからなければ「じゃあお父さんが同じ事をするから、どんな気持ちになるか待ってなさい。」と
その子がやった事をその子自身にやってみます。それも容赦なく!。
夫の本気がわかると子どもも「ダメな事」と体でわかるようです。
普段は仕事が遅く、あまり子どもと接することがないのが、かえって功を奏したのか、
夫に呼ばれると子どもも「何か言われる」と察するようです。「お父さんにはかなわないよ」と、
ある時、言っていました。このように、うちでは最後の砦として夫の力を頼りにしています。
「ここぞ!」というときの夫の言葉は本当に効きます。
また自分がやったことを自分にされる時、体の痛みのみならず、「お父さんの本気」が子どもの心に届くのだと思います。
ケンカの仕方を教えましょう
我が家は長女と長男のために、話し合って「ケンカのルール」を作りました。 (1)暴力はダメ。(2)相手の気にしている身体的特長を言うこともダメ。それ以外は何でもOK。 意見のぶつかり合いは大歓迎!ということで、家族皆でこのルールを守ることを約束しました。
その後の兄弟ゲンカで、ついつい手が出たり、口が出たりはありましたが、「あれ?ルール守れてないよ」と 誰かが言う事を繰り返すうち、ルールを守る我慢強さがついてきました。
親の役割は、高ぶった気持ちを落ち着かせるために、それぞれの言い分を聞いて、受け止めること。
親が裁判官になってどちらかに加担しないこと。後はジッと待つこと。
ケンカが上手く出来るようになってきた頃に、また話し合い、おまけのルールを作りました。
勝ちそうになったら、あえて一歩引いて、相手が謝るきっかけを作ること。
この兄弟ゲンカ、怒りという感情との付き合い方、また違う価値観を受け入れる練習の場と考えられたら良いですよね。
ケンカの元を見てみました
10年以上も前のことですが、ケンカで覚えているのは不登校だった、当時、小4の次男に中3の長男がやった事です。 長男が、家の鍵の先端で、今でも次男の腕に残るほどの傷をつけた事と、次男の大切な漫画の本棚に水を掛けた事です。
私の目の前で本棚に水を掛けた時は、大声で叱りつけましたが、優しい性格の長男がこんな酷い事をするのは
普通ではないと思い、私の意識が次男にばかり向いていた事に気付きました。
そこで、次男に対してしたことには触れず、長男をデートに誘いました。
帰宅間際、長男は「どうして不登校の弟に厳しくしないで、僕に厳しくするんだ」と訴えました。
私は「貴方には出来ると思うから厳しくしている。弟はまだその時期じゃない」と答え、弟が自分の気持ちを
話してくれなくて困っている事を打ち明けました。
その後長男は、兄弟だからこそ知り得た弟の気持ちや考えを教えてくれるようになりました。
私はそれを喜び、私を助けてくれている事に感謝しました。
それはずっと続き、20歳を超えた今も、兄弟仲は良好です。
兄弟ゲンカは大切な機会
我が家もほとんど毎日、兄弟ゲンカのたびに、大騒ぎです。
数年前、保育園の先生の言葉、「子どものケンカは、やられたら痛い、嫌な言葉を言われたら嫌な気持ちになる、
などの経験をする大切な機会。心配せずに見守っていいですよ」を聞いて、「なるほど、その通りだ。
ましてや、(遠慮のない)兄弟ゲンカはそうだな」と思いました。
それ以来、基本、やりたいだけやらせています。
見えないところで、陰湿に意地悪するより、派手なケンカをしてくれた方が、親も安心です。
少しくらい怪我をしても、双方我が子ですから、他の人に迷惑をかけることもありません。
とはいえ、負けた方は悔しいもの。
「嫌だったね。」「悔しいね。」と気持ちを受け止めてあげることで、また子どもに笑顔が戻ります。
年上の友人によると、「上の子が中学に入って部活や塾で忙しくなると、兄弟ゲンカも自然になくなるよ。」とのこと。
今日も派手にやってくれていますが、これもいずれ思い出話、笑い話になるのかな、と思っています。
酷い兄弟ゲンカを見ると、親は「もうやめて!」と言いたくなりますが、
ケンカは実は、たくさんのことを学ぶ機会です。
人との関係性や距離、また人との違い。人の痛み。自分の感情との付き合い方。など。
これらのことを学ぶことで子どもは成長していきます。
子どもの時に、何度もケンカを体験できた子どもは、ある意味、幸せです。
なので、何が何でも止めさせるのではなく、基本はあまり手出し口出しせず、見守りましょう。
放任、無関心ではなく、見守りです。
その上で、親は何が出来るか?
コ-チたちの体験を参考に、どうぞ考えてみてください。