小6男子 習い事に対してやる気が感じられません
習い事に行く直前まで、準備をせずゲームをしています。時間までに準備をしないなら送迎しない約束で、その時間は守るのですが、ギリギリまでゲームをしています。 口は出していませんが、毎回遅刻ギリギリです。好きでやっていて、辞めたいとは思っていないようですが、やる気を感じられず、親がイライラしています。
イライラの原因に着目してみましょう
中々、準備しない子どもにヤキモキする気持ち…良く分かります。私にもそんなことがありました。お子さんのどの点に対してイライラしていますか?ギリギリまでゲームをしていることにイライラ?習い事に前向きでない態度にイライラ?時間までに準備はしていても、イライラしてしまう?前向きな態度ってどういう姿でしょう?今一度、ご自身のイライラが何に対してなのか、息子さんに対して何を求めているのか…ということに着目してみてはどうでしょう?自分のイライラの原因が分かれば「私はこう思ってて、この点に困っているんだ。あなたはどう思う?」とお子さんに持ちかけて、二人で解決方法を考えることも出来るのではないでしょうか? これまで、口出して来なかったとのこと(素晴らしい!) 、でも、気持ちや思いは口に出さないと分からないので、その辺りも正直に、かつ冷静に、お子さんに伝えても良いと思います。
まずは時間に余裕を
相談内容から、相談者さんの焦りやイライラがとても伝わってきました。「ギリギリ」な状況が「イライラ」を生んでいるのかもしれませんね。送迎に焦りは禁物。急ぐと事故に繋がります。(私は毎朝の娘のギリギリの送迎で私の大切な寿命が5年は縮まったと思っています!)そこで、出発の時間を5分早めてみませんか?そして相談者さんはバタバタせず、それこそ玄関で微笑んで待っているくらいの余裕で待ちましょう。もし車でもゲームをやっているのなら、車にはゲームを持ち込まないルールを作って、送迎時間をちょっとした親子の会話の時間にしてみては?家に着くまでが遠足!と同じ様に、家を出てから現場に着くまでがお稽古事という感じでお稽古への意識を車内で徐々に上げてみたらどうでしょうか。お稽古事は、子どもへの贈り物、子どもにとっては将来の宝物。楽しく有意義な時間となりますように。
捉え方の違いに気付き、違いを楽しむチャンス
イライラを感じながらも、口出しせずに頑張っていらっしゃるのですね。私は、同じ言葉でも頭の中は違い、時間のずれが出てしまうのだと悟ったことがありました。夫と一緒に出る時、「7時に家を出る」と言われたら、私は7時に玄関に着けるよう、自分の準備をします。ところが、夫は7時には車のエンジンをかけ、出発できる状態だったのです。 人は十人十色、時間に関しても、捉え方は人それぞれですね。時間について、お子さんと対話してみてはいかがでしょう。「〇〇時に出発」と聞いて、どういう状態を考えているのかを話す機会を作ります。捉え方に違いがあったとしたら、お互いが納得できる状態を話し合ってみましょう。人によって捉え方の違いがあることを知るチャンスです。親子でも、考え方の違いは他にもあるかもしれませんね。子どもの考えをじっくり聞き、対話を楽しみながら、違いも楽しめるようになるといいですね。
ほんとにやる気がないのでしょうか…?
息子さんに真摯に向き合っておられることがよくわかります。さて、「やる気が感じられる状態」って、どんなイメージでしょうか?私は昔「やる気がない!」と叱られたことがよくありました。たいてい、テキパキとできなかったり、じーっと考えていたりする時でした。「頑張ってるのに…」と悔しかったことを覚えています。ある興味深い研究を紹介します。チンパンジーは素早く動いて試行錯誤を繰り返しながら目的を達成します。一方、オラウータンはじーっと考えて得心してから動いて目的を達成します。行動の仕方が違うだけで、どちらもやる気はあるのです。また、小6ともなると男の子もそろそろ思春期前期を迎えます。たとえやる気があったとしても、親の前で素直にやる気を表現するとは限りません。 「〇〇について知りたいから教えて~。」と、習い事の具体的な内容について聞いてみてはいかがでしょうか?息子さんのやる気が垣間見えるかもしれません。
親の一方的な期待はないでしょうか
お子さんは約束の時間を守っているのに、イライラしてしまうのはなぜでしょう。私は、子どもの部活動に対する姿勢に、気持ちが落ち着かない時がありました。うまくなりたいと言っているのに、頑張っている先輩を見習わず、行動が伴わないように見えたのです。でもそれは私の一方的な期待です。娘がどれくらい頑張るかは、彼女次第。それに気付き、期待を手放しました。すると、部活の話をすることが増え、彼女なりに頑張っている様子も見ることができるようになったのです。自分の望む姿を要求するのではなく、子どもの姿を認める事で、子どもが力を出せ、自分の気持ちも落ち着きました。 ご自分の気持ちを知ることで、イライラの解消法が見つかるかもしれません。
せっかく、習うなら、やる気を持ってやってほしいと、親は願うと思います。ただ取り組み方は人それぞれ。親が準備のいい人なら、子どもにも準備を整えて時間に余裕をもって出かけて欲しいと思うでしょう。ところが子どもの方が、ぎりぎりまで前にやっているゲームを楽しみ、慌てて出かけても何とか間に合わせるようなタイプなら、そこに取り組み方の違いが出てきますね。親は親が思うようなやる気を期待するのですが、子どもは子どもなりにやる気を感じているのかもしれません。 だから辞めたいとは言わないのです。コーチからの様々な提案を試しながら、お子さんの様子を見守りましょう。親子でも気質は違います。親の見方で、お子さんのやる気をそぐことがないように気を付けたいものです。