病院の待合など、おとなしくできません
3歳男の子です。体調を崩して病院に行ったとき、待合室で子どもをおとなしく待たせるのが大変です。 できればスマホ子守はしたくないのですが、みなさんはどのような工夫をされていますか。
病院に行く理由を説明し、待ち時間に何をするか相談してみましょう
我が子が幼い時、病院へ連れて行くことを考えただけで必要以上に気合いを入れていた自分を思い出しました。受診が必要な子どももですが、一緒につれていかねばならなかった兄弟にも手を焼いた覚えがあります。 私は、子どもが3歳ぐらいの時には、なぜ病院に行くのか話をしてから行くようにしていました。特に歯医者や注射は怖がっていましたがごまかさず、家を出発してから受診が終わるまでの流れを紙に書き、待ち時間に何をするかも相談していました。子どもからは、インタビューごっこ・絵しりとり・手品ごっこ・名前はついていないけれどその時子どものハマっていた遊びなど、いろんな案が出てきましたよ。 保育園から病院に行かねばならなかったり、子ども本人がしんどくて余裕がない時など、事前の話し合いができないこともありました。そんな時は、病院に着いてから受診までのおおよその流れを説明し、先の見通しが立てられるようにしていました。子どもの不安を少しでも和らげたいという思いからでしたが、見通しを立てることで私自身にも少しだけ気持ちの余裕ができていたように思います。そして子どもが話す元気のある時には、病院に着いてから「待ち時間は何をするか」について相談をしました。相談しているうちに呼び出されることもあったので、私の待ち時間の過ごし方はいかに子どもと会話するかが肝だったのかもしれません。いずれにせよ、病院へ行くのは大仕事です。お子さんが元気になった時には、お母さん自身も「私、よくやった~!」と自分を褒めてあげてください。
無理しないでええよ
コロナの前と後では、病院の待ち合いの様子が変わりましたよね。我が家の行きつけの小児科では、以前はおもちゃを広げて遊ぶスペースがあり、絵本も置いてありました。備え付けのテレビでディズニーのビデオを観られる病院もあって、大変助かりました。でも今は、長椅子が並んでいるだけ。仮に絵本があったとしても、声を出して読むこともはばかられます。 病院で声を出さずに楽しく待つ方法、一緒に探しましょう。月並みですが、塗り絵やお絵描き、折り紙、シールなどもいいですね。 ただ、子どもが小さいうちは荷物が多いですから、待ち合いグッズまで持ち歩くと、さらに荷物が増えます。それに待ち合いの時間は、いつもバタバタ動いている親にとって、やっと座れる時間でもあります。そんなときは無理しないで、スマホ動画を子どもと一緒に楽しんでもよいのではないでしょうか。無理しないでええよ。今は診察が予約制になったり、病院によっては診察の順番がくると呼び出してくれたりするシステムがあります。呼び出されるまでは病院内を探険するなどして、子どもがじっとしていなければいけない時間を少なくできたらいいなあと思います。
頑張って通院したことをほめて認めてあげる
機嫌の悪い子どもを長い時間、待合室で待たせるのは大変ですよね。 息子が小さいときどうしていたか思い出すと、定番ですがお気に入りのオモチャや絵本を持参していました。今日は長丁場かなと思うときは、息子が乗り物好きだったので、新しいミニカーを待合室で出したりしました。あとは何度も貼りかえできる乗り物のシールブックも活躍しました。でもやっぱり限界がありますよね。ですので病院に行く前、子どもに「先生に診てもらってお薬もらったら、よくなるし、楽になるよ。そのために行くよ。」と行く目的も話しました。3歳ならきちんと話せば理解してくれると思います。 そして帰宅後に、その日少しでも静かに待てたり診察を受けたりできていたら、しっかりとほめる。「具合が悪いのによくがんばったね。お母さんも嬉しかったよ」と伝える。更にその後具合がよくなってきたら、「病院に行ってよかったね」と伝えることで、病院に悪いイメージを持たないですむし、「がんばってよかった」と感じると思います。ごほうび作戦も時々取りました。予防接種の時などは「がんばれたら、帰りに美味しいもの買って帰ろう!」と約束して好きなおやつを買って帰ったりしましたよ。「病院のイメージアップキャンペーン」ではないけれど、日頃から「病院でおとなしく待って診察を受ければ、いいことたくさんある」と思ってもらえるといいですね。時間はかかるかもしれませんが、がんばったことをほめて認めてあげると少しずつ変化が出るのではと思います。
社会での振る舞いを学ぶいいチャンスにしてみては
私たちの社会には、病院を始め図書館や美術館などの公共施設があります。そこでは、他に利用している人のことも考えて、自分勝手な行動を慎むことが求められます。今はお子さんが幼いので、その時その時の状況に合わせて、応急手当的な方法もあるかもしれませんね。しかし、その場にふさわしい行動をとることは、いつかは身につけなくてはならないことです。そこで、多少時間がかかっても「子どもが病院はどんな場所なのかを知り、どう振る舞うのかを学ぶチャンス」にしてはどうかなと思いました。たとえば、「待つ時間がある」「自分たちだけではなく他にも具合の悪い人がいる」「大きな声を出したり走り回ったりしてはいけない」など病院で過ごす条件を伝えて、「待っている間に何しよう?」「何ができるかな?」と聞いてみてはいかがでしょうか。待つ時間にしたい事を子どもさん自身に尋ねて、一緒に準備をするのです。自身で決めた事であれば待ち時間も楽しめるかもしれません。 もちろん約束して準備をしていても、ついうっかり走ったり、飽きたりすることもあるでしょう。そんな時は叱るのではなく、教えたことを思い出せるよう、根気よく繰り返し伝えていきます。そのうち、思わず大きな声を出してしまった時に、子ども自身が「あっ」と気づく場面に出会えたらしめたもの。「そうだったね」と、にっこり笑って頷くだけです。そして、病院での振る舞いが出来ている時には「できてるね」と伝えていくことも大切です。もちろん、お手本である大人も一緒にその場にふさわしい行動をしていきましょう。一時的に大変なことはあるかもしれませんが、身につけることで悩まなくなってくると思います。
病院での長い待ち時間、調子の悪い子どもを静かに待たせておくのは大変ですよね。スマホで動画を見せれば子どもはおとなしく集中しますが、「できればスマホ育児はしたくない」というお気持ちもわかります。 ハートフルコーチたちも待合室での過ごし方をいろいろと考え、なぜ病院に行く必要があるのかを伝えたり、子どもと一緒に待合室での過ごし方を考えたり、静かに待てた場合はしっかりと認めたりしていますね。好きな遊びは子どもによってそれぞれ違うと思いますので、何をしたいか子ども自身に聞いてみるのはいいアイデアではないでしょうか。 また、公共の場での過ごし方を学ぶチャンスと捉え「待合室ではなぜ静かにしないといけないのかな?」などと問いかけると、子どもが考えて実践する機会にもなります。 待合室での時間は、子どもと向き合ってゆっくり話せるひとときにもなりますので、いろいろと取り入れてみながら少しでも楽しく待てるといいですね。