3歳息子の引っ込み思案にイライラします
保育園でも下駄箱から靴を出すことさえ自分ではやらずだれかが声をかけて手伝ってくれるのを
じーっと待っています。
たとえ困ったことがあっても、じーっとうつむいているので気づいてもらえないこともあります。
だれかが「どうしたの?」と声をかけても、うつむいてしくしく泣くだけで何も話さないので全く状況が
つかめません。
私ははっきり物を言うタイプなので、もじもじしている息子に余計にイライラしてしまいます。
どうしたら待つのではなく自分から動いてくれるようになるでしょう。
私が言えない子でした
息子さんとは少し違うかもしれませんが、私自身が大勢の前で大きな声で挨拶をしたり、
いつもハキハキと受け答えをすることが苦手なこどもでした。
これを感じるようになったのは、転入した幼稚園でした。
その園ではそうできる子が「いい子」、先生に強く厳しく言われれば言われる程固まってしまい、求められれば
求められるほどできませんでした。
今思うと、先生に厳しく言われる度に、私ダメなんだと自分が認められていないような悲しい感覚を味わって
いたように思います。
一方、家族の前での私は天真爛漫そのものだったそうです。
もし家でも、幼稚園と同じように「いい子」を求められていたら‥と想像すると悲しい幼稚園時代の記憶ばかりに
ならずに済んだことを母に感謝です。
息子さんの味方になってありのままの息子さんを認めて受入れてあげてほしいなぁと思います。
観察してみませんか
親子であってもそれぞれにタイプは違うので、自分では思いもよらない子どもの言動に「え、なんで??」と
戸惑う気持ち、私もよく経験してきました。
うつむいてじっとしている息子くんは、どういう気持ちなのかなぁ…ママにもっと甘えたい?他の人に
かまってももらいたいのかな?
先ずは、息子くんを少し観察してみませんか?
うちの娘も3歳くらいのときは、母親べったりのどちらかといえば引っ込み思案なタイプ、なかなか自分からとか、
自分ひとりでというのが出来ませんでした。
ある日、回覧板をご近所のポストに投函しようとすると、娘が「私がいれるぅ〜」と言い出しました。
まだポストには手が届かず、私が抱っこして入れてもらいました。
「ありがとう。助かったわ」と伝えると、子どもは嬉しかったようで、以後回覧板を入れるのは娘の役割となり、
小学校にあがるころには一人で回してくれるようになりましたよ。
お子さんも、何かのタイミングで彼自身が自らサインを送ってきます。
その時にはすかさず受け止めてあげて下さい。
そうすれば、子ども自身が自分から動くことで今までより早く、簡単に、そしてしくしく泣かずに欲しいものが
手に入ったり、
嬉しい気持ち経験をすることで、“あ、自分から言えばいいのか!”と気づいてくれるかもしれません。
『自分から動く楽しさ』の経験を重ねていって欲しいと思います。
長所としてみてみる
娘が幼稚園の時、同じようなお子さんがいました。
おとなしくて気が弱くてやさしい男の子。幼稚園の隅で毎日しくしく泣いていました。
彼は、意地悪もしなければ図々しくもない。
お友だちの物もとらないし、いつだってみんな人に譲ってしまうとてもやさしい男の子でした。
そして、息子の高校時代の友人には、同じような子がいました。
誰にでもやさしくて純粋で、目立たないしおもしろくはないけど、卑屈なところは少しもなくいつもにこにこ。
誠実な人柄はみんなが認めていたそうで、クラスの気の強い女子たちも彼にだけはやさしかったそうです。
彼のお母さんは、彼が損ばかりして、歯がゆく思うこともあるようでしたが、彼のやさしさを誇りに思い、
いてくれるだけでいい、彼が彼らしくいられる場所があればそれでいいと思っているようでした。
こんな風に、息子のいいところを誇りに思いながら、幸せであることを願える母。
私は、つい、もっと・・・を求めてしまう自分を恥ずかしく思っていました。
その後、彼は、自分の好きな分野の学部を選んで、今は大学院で学んでいます。
息子さんのいいところ、きっといっぱいあるのではないでしょうか。
そこをお母さんがわかってくれると、自分でいることに自信が持てると思います。
息子さんのいいところはそのままに、お母さんのサポートをもらって、社会で生きていく力もつけいきますよ。
表現の仕方を具体的に伝えてみる
かつて保育園で働いていたときの事です。担任している子に同じようなタイプの子がいました。
着替えの時、靴を履き替えるとき、折り紙や粘土をするとき、いつも、すぐには動けず、もじもじして誰かが
気づいて手伝ってくれるのを待っていました。
私は彼に、表現することを教えたいと思い、彼がイヤイヤをした時に
「そうか、これがいやなんだね。こういう時は“イヤだ”って言うんだよ」と根気よく伝え続けました。
そんな調子で、「一人でできないときは“手伝って”って言えばいいんだよ」などと、彼がもじもじする度に、
こういう時はこう言うよと具体的に伝えました。
「なんで手伝ってって言えないの!」と怒るのではなく、あくまでも気持ちを受け止めた上で、具体的な言葉を
伝え続けました。
時には「こんな時なんて言うんだっけ?」と問いかけながら。
気持ちを共有して、具体的な言葉を伝えるという接し方をしていると、本当に少しずつですが言えるシーンも
増えてきました。
発信してくれたときには「手伝ってって言えたね!」と心の底からうれしかったことを思い出します。
彼の中では、ものすごく、ものすごく努力した「手伝って」の一言ですから。
急激な変化は起こりませんし、彼への対応に悩んだ日々でしたが、少しずつ少しずつの成長を共に喜べた素敵な
時間だったなと思います。
自分から動き出すまでとことん待ってみよう!
3歳の息子さんは、困ったことがあっても、それを表現できずにしくしく泣いているのですね。
お母さんはお子さんのご様子にイライラしてしまうとのことですが、お子さんに対して、すぐに口を出して
しまわずに、見守っていらっしゃるご様子が、素敵だなと思いました。
我が家の息子もなかなか自分から動こうとしない子でしたが、私はつい待てなくなって、息子に指示を出して
しまうことが多かったと思います。
先に私が指示してしまうため、息子は指示があるまで待ってしまうようになっていました。
そのことを反省した私は、極力指示を出さないで、待つように心がけるようにしました。
私の顔色をうかがいながらじっとしていた息子でした。
私が反省してえ、あまり口を出さない努力をしていると、いつの間にか自分なりに動けるようになっていきました。
要領が悪かったり、うまくできずに何度も繰り返したりしたことも多々あります。
みんなからかなり遅れてしまい、泣き出したこともありましたが、それでも息子が自分で考えてやってみたことが
とてもうれしかったです。
お子さんもきっと、頭の中ではいろいろと考えているのだと思います。
お母さんがそのことを信じて待ってあげられたなら、きっと自分なりに試行錯誤しながら動いていくのだと
思いますよ。
引っ込み思案はダメじゃない
引っ込み思案で困っても何も言えない、動けない。心配だしイライラするお母さんの気持ちわかります。
うちは引っ込み思案ではなかったけれど、何をするのも遅くて要領が悪く、よくイライラしていました。
この点において、ハートフルコミュニケーションで学んではっとしたことがあります。
「ダメな子なんていない。ダメと思っている親がいるだけ。」
「怒られてばかりの子は、『親が言うようにできない自分はダメな子で、親が愛しているのは言う通りにできる子』
と思ってしまう危険性がある。」
私は愕然としました。
当時の私は、このままではこの子は社会に出てやっていけないのでは!と心配で怒ってばかりいたのです。
息子はゆっくりだけどダメな子ではない。
いい所もたくさんあったはずなのに、自分はダメと思わせていたのだろうかと。
当時、息子は自己肯定感が低く、自信もやる気もない状態になっていました。
息子さんは引っ込み思案かもしれないけれど、やさしいお子さんなのではないでしょうか。
まだ3才です。
まずは、「優しい君が大好きだよ」のメッセージをしっかり伝えて、今、何も言えない動けないをダメ扱いしない
ことかなと思います。
大好きなお母さんに存在自体を愛されれば、少しずつ自信がついてきます。
その後、怒るのをやめて存在を肯定して育った息子は、今でもゆっくりではありますが、すっかり親離れして
今年から社会人。必要な時はさっと動いているようです。
親というのは、誰かに助けてもらうのをただ待っているより、自分からどんどん発信できる積極的な子で あってほしいと願ってしまうものなのかもしれませんね。 でも、まだまだ3歳。 成長の個人差が大きい時期です。 親の願う姿やペースではなく、実際に目の前にいる息子さんのペースを大切にしてみてもいいのかもしれませんね。