次女の気持ちを満たすには?
6 歳の次女のことで相談です。
最近「お姉ちゃんばかりずるい。」と言うようになりました。
習い事を 3 つしている 10 歳の長女を見て「自分もやりたい!」と言うのです。
次女は、年少の頃からピアノを習いたいと言っています。
しかしうちに時間的経済的に余裕が無い為、小学生になってからね、と言い聞かせていました。
つい長女優先で次女を後回しにすることが多く、申し訳ないと思います。
どうしたら次女の満足度を高めてあげられるのか、助言をお願いします。
今出来る、小さな一歩でいい。
お子さんの満足度を高めたいのですね。嬉しそうな笑顔を見るのは、親として喜びですよね!
つい最近の我が家での学びについてお話します。
うちの次女も「ピアノをやりたい」と言っています。私は(本気なのかな?習い事は長く続けてほしい
な。だけど、送り迎えが増えるし、月謝も厳しいな。)との思いで決断出来ませんでした。そして、私は
次女の気持ちに〝重要だけど緊急でない〟の付箋をつけ先送りにしました。その課題は、再びやってきま
した。「お姉ちゃんばかりずるい!」の言葉と共に。
次女の不満に過敏に反応した私は、次女の気持ちを素直に受け止められず、また先送り。三度目に課題
がやってきた時「そうだよね~」と言いながら(うるさいな)と心の中で耳を塞ぎました。
「次女の気持ちに向き合えないんだよね」と友人に漏らした途端、私の不満が噴出しました。家族優先で
自分を後回しにしていた事に気づいた瞬間、私は次女の気持ちを受け止めました。
我が家で、ピアノを習うのはちょっと大きな決断です。ですから「今出来る、小さな一歩」として、音
楽を聴いたり、歌ったり、日常で音を楽しんでいます。ピアノ教室を調べたら、出張や回数券の教室もあ
りました。独学のピアニストもいるとか。道は一つじゃないのですね。
子育ては、次から次へと課題がやってきます。先送りせずに「今出来る、小さな一歩でいい」という言
葉を、贈ります。
具体的・前向きに話してみる
ただ「小学生になってからね」とだけ言う対応は、子どもからすると「ごまかされている」という感じ
がするかもしれません。なぜ「小学生になってから」なのか、子どもに分かるように具体的に話してみて
はどうでしょう。たとえば経済的なことなら、「幼稚園は、小学校よりもたくさんのお金を払って通いま
す。小学校に上がると少し安くなる分で、ピアノを習うことができます」というように。「小学生に~」
ではなく「来年の 6 月になったら行ける予定」と具体的に言えば、また子どもの反応も変わるかも知れま
せん。
我が家では、4 歳の「犬飼いたい!」がこれでした。私の「小学生になったらね」に息子が納得しなか
ったので、犬を飼うのに必要なスキル(安全に道を歩く技能、部屋を片付けておくこと、など)を書き出
し、さらに、息子に何ができればそのスキルが身についたと言えるか(信号の判断と左右確認、大事なも
のはおもちゃ箱、など)を一覧表にしました。親がすること(お金・時間の確保等)や、かかるお金(犬
は戦隊のおもちゃ 50~70 個分の値段!)も具体的に書きました。息子も、子どもなりに犬を飼う大変さを
理解したようで、飼う!と駄々をこねることはなくなりました。5 歳の現在は、「これできたから、そろ
そろ犬飼えるかな?」と言っています。親の方も具体的に考えることで、「どうせ世話なんかしない」で
はなく「やればできるかも」と思うようになっています。
姉妹で優先順位をつけるのではなく、意欲を大切にしてあげて
相談を読んで自分の幼少期のことを思い出して切なくなりました。
私は、3 人姉弟の真ん中です。姉は待望の第一子。弟は待望の跡取り。
姉はいつも新しい洋服を買ってもらいましたが、私は姉のお下がりの服ばかり。姉が「リカちゃん人形が
欲しい」というと、父はすぐに買ってきましたが、私が欲しいと言っても「お姉ちゃんと一緒でいいでし
ょ」と言われました。当時の私は、かなりひねくれた幼少期を過ごしました。そんな私らしい回答かもし
れませんが聞いて下さいね。
まず、6 才の妹さんの「ピアノを習いたい」という想いは真剣?それともお姉さんを羨んでのこと?
一方、お姉さんは 3 つの習い事は自身で選んで始め、今、意欲的に取り組んでいますか?
私は子どもたちに自分のような思いはさせたくなかったので、姉弟には、私が決めて「ピアノ、英語、珠
算」と同じ習い事をさせました。ですが二人とも自ら希望して始めた習い事ではなかった為、結局みんな
中途半端に辞めてしまいました。
もちろん、経済的な事情もあると思います。姉妹で優先順位をつけるのではなく、一度、お姉さんに習
い事に対する意欲や思いを聴いてみてはどうでしょう。もし、お姉さんがその 3 つの習い事に意欲的に取
り組んでいないようならば、その分のお金を、妹さんの習い事にまわしてあげてはどうでしょうか?
せっかく芽生えた妹さんの、自分からの「ピアノを習いたい」という気持ちを、大切にしてあげてほしい
のです。
親子で気持ちの棚卸をしてみませんか
メールを読ませて頂いて、お姉ちゃんは、本当に3つとも習い事を続けたいのかな?妹さんは、どうしてピ
アノを習いたいと思ったのかな?と感じました。
そこで提案です。ご家族みなさんでお互いの気持ちを確認してみてはいかがでしょうか。
まず、現状について姉妹に気持ちを聞いてみます。そして、どうしてもお姉ちゃんは習い事を3つとも続け
たい、妹さんもピアノを習いたい、ということであれば、どこがネックなのかをみんなで話して書き出して
みましょう。
例えば
・習い事の送り迎えが大変で、母は家事をする時間も少なくなり大変
・習い事の月謝代が多すぎるので払えないかも
・遅くなる日が多くなって、次女はお腹がすくし好きなことができない…等
そして次に、できるできないは置いておき、どんな意見が出ても否定せず、実現するためにできることっ
てあるかな?と自由に考えていきます。
・習い事に行く前に、姉妹で洗濯物を取り込んでたたんだり、夕食の準備等お手伝いしたら、お母さんの負
担が減る?
・携帯や保険の見直しをしたら、お月謝分が出せるかも?
・妹さんだけ先に夕食をすませたり、絵本や自由帳、折り紙など迎えに行っている間に楽しめるものを持っ
ていくと良いかも?…等
大切なのは、家族みんなで気持ちを出し合う、ということです。みんなで話し合うなかで、それぞれの気持
ちが整理され、これまで思いつかなかったようなアイデアが出てくるかもしれませんよ。
「○○ちゃんだけずるい!」という言葉は、姉妹の間でよく聞かれる言葉かもしれません。姉妹間でお互 いを羨む気持ちは、習い事に限らずこれからもたびたび登場することでしょう。その時大切にしたいことは、 親が不満を思っている子どもの気持ちを丁寧に受け止める事。子どもは、話を聴いてもらえただけで気持ち がすっとして満足することが沢山あります。これからも、子どもの成長に合った働きかけをする上で、時と して不公平だったりどちらかに我慢を強いることもあるかもしれません。そんな時、子どもが納得できるよ うにわかりやすく理由を伝えられるといいですね。そしてお母さん一人で子どもを満足させよう!とは思 わずに、一緒に子どもを見守ってくれる人を探してみてはいかがでしょう。