1. トップページ
  2. 子育て・自分育てに活かす / ハートフル子育てIdea Box
  3. 乳幼児期
乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

子どもへの口出しが止まらない・・・

5歳の男の子の母です。優しい性格でおっとりしている子どもに対し、私は割と思いついたらすぐに口も手も出る性格です。保育所に出掛ける時間にのんびりしている子どもに対して、ついきつい口調で 「早くしなさい」「歯磨きは?」「遅れるでしょう!」と、次々口出ししてしまいます。  主人は「あまり言い過ぎたら自分で考えて動けなくなるよ。」と言います。私も口出ししすぎるのは 良くないとわかっているのですが、なかなか変わらずどうしたらいいのかわかりません。

せっかちな私が工夫したこと

子育て真っ只中の頃の私の悩みとそっくりでびっくりでした。 せっかちな性分の私は、マイペースな息子にいつもイライラしていていました。 「時計の長い針が10のところになるまでにお片付けしてね」と言っておきながら、それまで待てずに 「もうすぐ10になるよ。まだ何も片づけてないの!」とはっぱをかける始末。そんな時は、必ず2歳上の姉が出てきて「そろそろやらないと10になっちゃうよ。」と弟の散らかしたおもちゃの片づけを手伝っていました。 そんな様子をみるたびに(あ~いけない。またせっかちな性分が出ちゃった…)と反省したものです。 しかし、保育園でてきぱきと片づけや身支度をしている息子を見た時、驚いたのと同時に「これがうちの子?」と衝撃を覚えました。 その後私は、時間にゆとりを作るように心掛けるとともに、「せっかちな部分」が出てきそうになったら5秒数えてから息子に声を掛けるようにしました。すると感情的な言葉ではなく静かに言葉がけができるようになったから不思議です。私にせかされることが少なくなった息子は、私の顔色を見ながら行動することが減り、自分のペースで考えて取り組めるようになりました。私はそれがとても嬉しかったです。

こどもが考える機会を作る

子どもに早くさせたいだけでなく、親としてもいい子育てがしたいという、真面目な方なのだと思います。だからこそ、思うようにできないと罪悪感があるのですよね。とはいえ、忙しい朝の時間帯、口出ししなければ始まらない!と、私も3歳の子育てをしながら同じように実感しています。 私が心がけていることは、時間に余裕のある夜や休みの日には、子どもに「自分で考えて動く」体験をさせること。3歳なので厳密にはまだ『自分で考えている風』ですが。たとえば、「ご飯か遊びか?」を決める時は、「ご飯だから片付けなさい」には「イヤ!」と反応しても、おなかのすいた頃「ちょっとおいで。夕飯はね…」とおかずを見せ「お片付けして食べようか!」とハイテンションに言うと、すごい速さで片付け始めます。一方「ご飯か遊ぶかどっちにする?」と聞くと「どっちも!」と決まらないので、楽しく子どもが考えて動けるように言葉がけを工夫しています。 他に歯磨きやお風呂の時は「今やればあとで絵本が1冊多く読めるよ!」と誘います。「すぐやって2冊か、ダラダラして1冊(0冊)か」の選択です。乗ってくれない日もありますが、「早く!」とあれこれ指示されるより悪い気はしていないようです。 そのうち、「今だと絵本2冊読める?」と聞くようになり、今や「どうしたら絵本3冊?」と交渉までするようになりました。彼なりにルールを理解し、自分で考えて先を予測しているようです。 

子どもの視点に立ち、変わりました

かつて私も、口出ししてしまう自分を変えたいと思っていました。 子どもが考えて動けるようになるには?と考えた時、親ができる事の多くは“待つ”ことだと思います。しかし、朝の忙しい時間帯に“待つ”ことは、難しいですね。 私は、子育て講座を受けて変わりました。「子どもの見え方を体感しよう!」という企画で、 手で双眼鏡を作り、のぞきながら、しゃがんで歩くというものでした。やってみると、視界が狭く、 地に近い!大人の見ている世界とは全く違う!と、愕然としました。 子どもの世界を物理的に体感したことが、私の子どもへの接し方を変えるきっかけになりました。 落ち着いた時に、子どもの行動を観察し朝の支度や寝る準備について振り返りました。 子どもの視点に立つと、今の子どもに合った声がけや工夫が見えてきました。 イメージトレーニングをしたり、やることを標語にしたり、イラスト入りポスターを作ったり。 自分の気持ちにもゆとりが出て、できなくて当然とも思えるので、できた時には子どもが更に愛おしくなり、感謝さえ生まれて来ました。 「おっとりしている我が子にはどんな工夫をしてあげられるかな?」と、自分に問い掛けてみると、様々なアイディアが出てくるのではないでしょうか。 こうして書きながら、自分の幼稚園の頃は何を見ていたかな?と、記憶をたどりました。 すると・・・土と水と虫、そして、大人のおしりしか見えていなかったことに気づきました(笑)!

どんな時に口出しをしたくなるのか、観察してみましょう

私自身、朝、子どもにあれこれ口出しをすることが多く、親子そろって嫌~な気持ちになり、後から反省することがしばしばありました。 ある時ふと、休日の朝は口うるさくないことに気づき、自分がどんな時に口出ししているのかを、しばらく観察することにしました。すると、平日の朝、あれこれ用事があって、私自身気持ちと時間に余裕がない時に、多く口出ししていることに気がつきました。  そこで、子どもに「朝ゆっくり支度をしても間に合うように、前の晩にできることは準備してみよう。」と提案し、一緒に準備をしていきました。そして私も、夜に洗濯を干したり、朝ごはんの準備をしておくことで、朝、私自身気持ちにゆとりが持て、ぐっと口出しすることが減ってきたように思います。  また、ある子育て講演会で、 「こどもには、朝起きてから、靴下を片方はいたままぼーっとするような『まどろみ時間』というものが必要な子もいます。大人は、あれこれ時間を逆算して行動できるけれど、子どもはまだできませんからね。まどろみ時間も込みで、朝起きる時間を決めてみましょう」 という話を聞いて、なんだか肩の力が抜けました。朝、ぼーっとしていてはダメ、と思う自分がいたことを発見し、それもあっていいんだな、と思えたのです。  まずは、自分がどんな時に口出しをしたくなるのか?ご自身を観察してみませんか? 意識してみることで、これまでのやり方や考え方が変わるヒントがみつかるかもしれませんよ。

ママが5歳の時はできたかな?

朝の忙しい時間は、自分の事は自分でしてほしいですよね。(毎朝繰り返しやっていることだもの。できて当然!だってもう5歳でしょ!)子どもが幼稚園の頃、私は、こんな風に「できて当然」「やって当たり前」と思って子どもに接していました。  ある時、義母が私の後ろでぼそ…っとつぶやきました。「ママが5歳の時は、どうだったんだろうね。」と。 その時は、内心(むかっ!)としましたが、よくよく考えてみると、相手はまだ5歳。この世に生まれてまだたった5年。できない事があって当たり前。大人のペースに合せるなんて至難の技です。 それから私は、子どもが思う様に動かない時は、呪文を唱えるようになりました。 (子どもはロボットじゃない。ボタンひとつで動かない)と。するとイライラもクールダウンし余裕をもって見守れる様になりました。そしてゆっくり靴をはく。なかなか家に入らない。そんな親が困る行動にも時には子どもなりの理由がある事に気づき、子どもの話を聞くようにしました。  そして子どもとの生活が円滑に進む為の「作戦」を考えるように。登園を渋った朝は「今日は内緒でアメをなめて行こう!」と誘いました。食いしん坊の息子には絶好の作戦でした。息子にあった「作戦」を考える為に、子どもを観察するようになると小さな成長にも気づけるようになりました。5歳は5歳をがんばっている姿を目の当たりにしてからは、小言がだんだん減っていきました。

お子さんの成長を見つけてみて

 ついつい小言を言ってしまう事は誰にでもあります。 止めることは難しくても減らす工夫ならできるかもしれません。 どうぞ様々なアイデアを試してみて下さい。 お子さん自身は、ペースがゆっくりで困っていますか?どんな時に小言がふえますか?お母さんが5歳の時はどうでしたか? ゆっくりでも子どもは毎日成長しています。自分で考えて動いていることがきっと沢山あります。 ほっ…と一息ついてお子さんの成長を見つけてみませんか?