息子の主張が激しく、手を出してしまう自分に自己嫌悪
2人のママです。
最近、下の男の子の主張が強くなり、言うことに反発したり、いたずらに度が過ぎると、思わず頭をはたいたり、 手を出してしまう自分がいます。 私も幼少の頃から、母親に手を出されていたので、自分はしないようにしようと思ったのに、同じことを してしまっている自分にいつも自己嫌悪に陥ります。
軽くはたいたとしても、どんどんエスカレートしていくのではないかと考えてしまい、どう自分を コントロールしていけばいいのかわかりません。 上の女の子からは、「怒っちゃだめだよ」と言われ、上の子自体も私の表情をうかがうようになり、 我慢させてしまうことがあります。 私も、怒られるのが嫌で、母親の表情をうかがうようになり、母親と今でも一線引いている自分がいます。 子どもにはそんな思いはさせたくありません。アドバイスをください。
一歩踏み出したご自身の思いを大切に
子どもを叱りすぎた夜、寝顔を見ながら、感情的になった自分を責め、「ごめんね」と落ち 込む。多くの親が経験していることではないでしょうか。うちも上が女の子で下が男の子、お 姉ちゃんに比べ息子は大変でしたから、下のお子さんの反発やいたずらに苦戦して、ついはた いてしまう気持ち、よくわかります。
でも、力で捻じ伏せる副作用も理解していらして、上のお子さんの様子も気にかけているご 様子です。そして、悩んでここに投稿してくださっています。お子さんを大切に思い、なんと かしたいという強い思いがあるからですよね。もう、すでに自分を変えようと一歩踏み出され ていると私は思います。 お母様とのことを気にされているようですが、あなたとお母様は別の人です。頭も体も今ま で経験してきたことも別物ですよね。お母様のことは切り離して、ご自身の思いを、手を出し たりしたくないという思いを、大事にしてください。その思いを持っていることが何よりも大 切だと思います。
それでも人間ですから、感情的になることもあると思います。私は感情的になりそうな時は 、まず自分のイライラに気づきます。そして、それに気づいたら「しばらく他の部屋にいく 」、「大きく息を吐く」など、一拍おくようにしました。 手を出したくないという思いに立ち返るために、1分間、冷静になる、あなたなりの方法を考 えてみてください。
自分が取りたい行動を具体的にイメージし、自分との約束にしました
手を出してしまうことが、エスカレートしていくのではないかと心配されているようですね。 先のことを思って不安になっていた経験が、私にもあります。 私が怒ってばかりいて、息子がとても自信のない表情をしていた時がありました。 その時は、自分はこのまま怒り続けてこの子をつぶしてしまうのではないか…と悪い未来を想像してばかりで、 それでもまた怒って、悪循環を繰り返していました。
何とかしたくて、コーチングを受けました。 講座に通いました。その中で、気づいたことは、未来は不確定だということ。起こっていない未来の不安に 気持ちを傾けるより、今、自分がどんな行動をしたいかを具体的に考え実行することに、気持ちを向けようと 決めました。
実際に、怒りそうな場面をいくつか挙げ、その時自分はこうするという行動を具体的に(とにかくリアルに) イメージして、信頼できる人(当時お願いしていたコーチ)に宣言しました。 「落ち着いた声で話します。大きい声ではなく、いつも話す大きさで。」など。 自分との約束を守るため、私はコーチに宣言してみました。 ノートに書いたりするのもいいかもしれませんね。とても具体的な行動をイメージしておくことがコツみたいです。 すぐに全てうまくいったわけではなく、今も感情的に怒ることもありますが、息子との関係は悪くないと 思っています。
未来のことはわかりません。それを決めるのは今この瞬間の選択だと思います。
イライラ度数が上がりきる前に冷静になる工夫を
ご質問から毎日の子育てに奮闘されているようすが伝わってきました。 私も男の子を育てているのでよく分かりますが、元気な男の子は少し注意したくらいで聞いてくれないことって ありますよね。 何度注意しても聞かなかったり、反発されたりすると、私もイライラ度数がどんどん上がってきます。 私は、そんな時自分が冷静になるためにどうしたらいいかを模索し、保育の現場で行っている方法を参考に してみました。
例えば、何度か注意しても聞かないような時は、私のイライラが上がりきってしまう前に子どもの手を引いて 部屋の外に出ます。 そして静かに話をするのです。 頭ごなしに叱るのではなく、何がいけないのかを諭し、この先どうするか(たとえば、もう帰るのか、 注意されたことを聞いて正しい方法で続けるのか)を子ども自身に決めさせます。 部屋の外に出て場所を変えることで、本人が今楽しいと思ってしている行動を止めることができ、 その場の空気からも離れることができます。 そして、自分で決めるので反発もありません。 こうすることで子どもの行動が落ち着くのはもちろんですが、私が何より効果的だと感じるのは、 子どもの行動をやめさせようとしてだんだん声を荒げるのではなく、その場を離れ子どもに静かに諭すことで、 自分自身が落ち着いていくということなのです。
私も日々奮闘中。 イライラ度数が上がってしまう前に対処して、笑顔で子育てしたいなと思っているところです。
伝える言葉を考えておく
お子さんを怒ってしまうこと、手を出してしまうことに自己嫌悪を感じていらっしゃるんですね。 私にも怒鳴ったり、とっさに手が出てしまったという怒り爆発経験があります。 その際には、気持ちを落ち着けて、自分は何に怒りを感じたか、本当は何を伝えたかったかを考えました。 爆発の原因が自分のイライラ・都合だった時は理不尽な気持ちしか子どもに残せないと思うので、反省して 子どもに謝りました。
子どもの行動が自分や他者に危険なこと・悪意のあるものだから制止した時は、必要以上には落ち込まない ことにしていました。 ですが、子どもの側に原因があった場合でも、力で制止すればその場は効果がありますが、一時的でした。 怖がってやめているだけですから。 子どもがどんな気持ちでその行動に出ているのかに共感しつつ、何が危ないのか、いけないのかを真剣に 伝えない限り、本当の意味でその行動をとめるのは難しかったと感じています。 子どもが幼い時は何度も同じことを言わねばならず、焦りがちですが、何度でも何度でも言わないといけない のだなと思います。全てはわからなくても、親の真剣さは伝わると思います。
とはいえ、言うほど簡単なことではありませんよね。 そこをクリアする方法として、伝える言葉を考えておくことを提案したいと思います。 最近よくある怒ったパターンを思い浮かべてみて、具体的に何に怒りを感じたかを考えてみませんか? 伝えることがあったとしたら何だったでしょうか? 言葉にしてみませんか?これからも子どもに怒りを感じる時はあると思います。 その時に備えて、親が伝える言葉を持っておくと、本当の意味で伝えたいことを伝える準備になるのでは ないでしょうか
苦しさをひとりで抱え込まず、自分をいい状態にする工夫を
私にも子どもが2人います。 下の子は小さな頃から自分の感情をストレートにぶつけて主張をするタイプ。 私も忙しさや疲れで自分に余裕がなかった時、つい感情的になってしまって手をはたいたことがありました。 その時はひどい自己嫌悪に陥りました。
そんな時、私は、同じ年頃の子どもを育てていて、信頼している友人に、自己嫌悪体験を打ち明けました。 それまでダメな自分を人に話すことに抵抗があってひとりで苦しんでいたのですが、話してみると、 友人は私の感情的な行動は理解できるよと、私を受け入れてくれました。 すると、不思議と私の心はふっと軽くなったのです。 自分だけで抱えていた苦しみを、一緒に友人に背負ってもらえた気がして、苦しみの量が減ったような気に なったのかもしれません。 また、人に話すことで客観視でき、多くの人が戸惑ったり、悩んだりしながら子育てしているのだと 気づきました。 そんな私もダメじゃないし、愚痴をいったり、余裕のない時は助けてもらいながら、1つ1つ乗り越えて いければいいかなと思いました。 この後、前より心の余裕を持て、随分平常心で下の子の主張に向きあえるようになりました。
私が経験した「信頼できる人に打ちあける」というのは、助けを求める一つの方法だと思います。 子どもたちにサポートしてくれる人が必要なように、私たち親も、サポートしてもらうことが必要な時も ありますよね。 打ち明けられる人でも、一緒にどうしたらいいか考えてくれる人でも、体力的精神的に余裕がない時は 子どもを預けることができる人でも、誰かに必要なサポートを求めていいと思います。 心に余裕をもち、したい子育てをするために、自分をいい状態にする工夫を考えることも、 子育てする上で大切だと思います。
ご質問いただいた内容を拝見すると、ご説明するまでもなく、手を出してしまうことのデメリットを 強く意識されていることがわかります。 後は、行動するのみ、なのかもしれません。 まずは、ご自身の価値観で、お子さんの年齢や個性に合わせて、やっていてもいいこととやってはいけないことの 基準を考えましょう。 迷うことがあれば、人に意見を聞いたり、本や講座などで学んでみることもよいと思います。 イラッとすること自体を減らすことができます。
それでも、イラッとしたら…、「あーイラッとしている」と気づきましょう。 そして短い時間でいいです、自分を落ち着かせる行動を取りましょう。 後は、自分のしたい子育て像に添って、取りたい行動を具体的にイメージして、それを選択します。
「手を出さない」だけではなくて「手を出すのではなく、こう行動する」という具体的なイメージを 持っておくことが大事です。