子どもが自分で洋服を選びたがります
最近、子どもが自分で洋服を選びたがるようになりました。
任せてみると、おかしな格好だったり、寒そうだったり、ついつい口を挟んでしまいます。
自分でお着替えができるようになってほしいと思いながらも、気になって、一人で任せられません。どうしたらよいでしょうか。
絶好のチャンス!
何でもやりはじめというのは、時間もかかるしうまくいかないことが多いので、親としては忍耐を求められますね。 息子が自分で靴を履くようになった時、洋服を脱ぎ着するようになった時、私もイライラとの戦いでした。
しかし、子どもが一人でできるようになれば、お子さん自身も嬉しいでしょうし、お母さんも助かりますよね。
お子さんがやりたがっている今は絶好のチャンスだと思います。 お子さんが自分でできるように、お母さんができるサポートを考えてみてはどうでしょうか?
たとえば、お着替えの前に外に出て今日の天候を感じてもらい自分で着る枚数を調整してもらう、
コーディネートのパターンをいくつか一緒に考えておいて選んでもらう・・・など、お母さんがサポートしつつ、
お子さんに任せることが少しずつ増えていくと思います。
もちろん、どうしてもお子さん一人でできないときには手を貸してあげるのも良いと思います。
お母さんのできるサポートを考えながら、少しずつお子さんの成長を見守ることができると良いですね。
遊びにしたらうまくいきました
私も口出しが多く、なかなか任せられませんでした。
私は働いているので、朝は時間との勝負、ついつい口調もきつくなり、「なんで半袖なの!今日は寒いんだから長袖にして!」
それを聞いた娘は、「イヤ!これでいいの!」と一歩も譲らず、最後は嫌がる娘を力ずくで着替えさせるという、
なんとも後味の悪い日々を過ごしました。
そこで試行錯誤しながらたどり着いたのが、遊びながらサポートするというやり方でした。
当時娘が大切にしていたパンダのぬいぐるみがあったので、私がそれを持ち、声を変えて、 「今日はちょっと寒そうだよ。長袖にしない?」と提案すると、娘も「そうだね!」とすんなり提案を受け入れてくれるのです。 そして娘からも、「これどうかな?」とパンダのぬいぐるみに聞いてくるので、「とっても素敵!」と言ってすぐに決まる時もあれば、 「すごくヘンテコ―!」と言っては、お互いにゲラゲラ笑ったり、いずれにしても楽しく洋服選びができるようになりました。 こんなやり取りをしていて気が付いたのは、それまでの私は、親としてちゃんと教えなければいけないと勝手な思い込みから、 上から目線で娘に命令していたということでした。
遊びにすることによって、親という鎧を脱ぎ、娘と同じ目線で洋服選びを楽しめるようになりました。 「任せよう」と思うとかえって気構えてしまうかもしれないので、 「子どもと一緒に楽しもう」と思うと、リラックスしてサポートできるのでオススメですよ。
結局は「どうしたらうまくいくか」を工夫することだと思います
うちの次男も兄の真似をして早くから自分で洋服を選びたがるようになりました。 試しに選ばせてみると、全身大好きなグリーン一色、まるで青虫!びっくりするような格好でした。 ダメと言っても、本人は大満足なので着替えるわけがありません。このままでは任せられないと思い考えました。 私の不安は、任せたものの、うまくいかず、お互い嫌な思いをすることでした。
そこで、小さな子どもでも楽しく上手に洋服選びができる工夫はないか考えたのが、タンスの仕分けでした。
まず、お出かけ用と普段着用に引き出しを分け、お出かけ用は上下セットにして収納、反対に普段着用は自由です。 本人に楽しんでコーディネートを学んでもらおうと思いました。たとえ青虫になろうと、親は受け入れる覚悟をしました。 こうしてまずは環境作りをした上で、子どもに洋服のTPOやタンスの引き出しの説明をし、子どもに任せることにしました。 事前に任せられる環境作りをしたことで、私自身の心配もなくなり、口出しすることなく、安心して任せることができました。
もちろん、時々青虫は出現しましたが、少しずつ色合わせを考えるようになり、子どもはコーディネートを通して、 自分を表現することを楽しんでいました。
自立へ向けた自然な成長です
子どもが自分で洋服を選びたがるというのは、自立へ向けた自然な成長ですね。
まだまだ任せるには不安も多く、親としても戸惑うところです。 親にとっても初めてのこと、最初からうまくサポートできるかというと、そうではないのが当たり前です。 ついつい何かを言いたくなったら、まずは「今日はいい感じにまとめたね」とか「あら素敵じゃない」と認めることで、 お子さんの気持ちも尊重できますね。 そして、その時の親の気持ちも一緒に伝えていくといいのではないでしょうか?
たとえば、「今日の天気予報では、寒いみたいだから、上着をもう一枚着ていくほうがいいと思うけど、どうですか?」というふうに。 最後の、「どうですか?」の一言で、選択を子どもに任せます。 親の気持ちも温かく伝わり、具体的なアドバイスは選ぶときの参考になります。
お母さんがお子さんに任せてみようと思われたその気持ちも、私は素晴らしいと思います。
親も子も積み重ねていくうちに、いつの間にか大丈夫と思える日が来ます。
年齢が小さいお子さんには、どこまで伝わっているか心配にもなりますが、迷いながらも、任せようとする姿勢が
お子さんの自立へむけ、小さな一歩になる事と思います。
子どものやる気を大切にしたいと思いました
子どもが自分で選んだ服に私もよく「ダメ出し」してしまう事がありました。 すると子どもは「これでいいの!」とプンプン怒ってしまう事もしばしば・・・。 お着替えに限らず、自分でやった事を否定されると「どうせ出来ないもん・・・」とやる気をなくしてしまう事もありました。 それに気付いてからは、出来不出来に関わらず、「一人で着替えられたね!」「かっこいいよ!」というふうにその意欲を 認めるよう心掛けました。
あまりにも変な組み合わせの時は、「それも良いけど、こっちもかっこいいと思うよ」と一つだけ提案し、鏡の前で見せて、 あとは子どもが納得した方にしていました。 幼いながらも鏡の前でチェックさせると「あれ?変かな?」「うん!これでよし!」という感覚が養われていったように思います。
子どもが自分なりの好みを持ったり、主張できるようになったんだなぁと子どもの成長に目を向けると、 多少ちぐはぐな格好をしてもそんな我が子が頼もしく思えるようになりました。
子どもが何かをやりたがったり、いろいろなことに興味を持つのは、子どもの成長の証です。 「一人でやる!」子どもがそう言ったのは、これまでにもあったのではないでしょうか。
お着替えを任せるのは、外に着ていくものですし、上手にできるか気になりますよね。
だからといって、お母さんがずっと代わりにやれるわけではありません。上手でも下手でも一人でやらなきゃいけない時がきます。
それなら、子どもがやりたいと言ってる今が任せるチャンスです。
子どもはお母さんのそばで安心して、失敗しながら練習することができ、お母さんもその成長を見守ることができます。
そして、困った時には助けることもできます。
任せた時がすぐ本番になるのではなく、任せた時から練習が始まる、そんな気持ちでお子さんを見守っていけるといいですね。
お母さんが安心して任せることができるには、何が必要ですか?
任せる環境、任せる方法、何か工夫できそうなことを考えてみてはどうでしょう。