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他の子のおもちゃをとる

子どもがすぐ他の子のおもちゃをとってしまいます。 何度注意しても、またすぐにとってしまうので 子どもを怒ってばかり、周りに謝ってばかりが辛いです。
公園でも、知らない子どものおもちゃをとってしまうので居づらくなり、公園で楽しく遊べません。 どうしたらいいでしょうか?

やり方を変えてうまくいきました

うちの息子も最近まで好きなおもちゃを独占していたので、お気持ちはよく分かります。 お友達と遊べる楽しい場のはずが、そこから子どもを連れ去りたくなる衝動に駆られたものです。こんなことなら遊ばせない方が良いかなと何度となく思いました。 私の場合"優しい子になって欲しい"といった思いから「仲良く遊ぼうね」「お友達に貸してあげようね」などと声がけをしていましたが、なかなか効果はありませんでした。

でも、小さな子どもの「このおもちゃで遊びたい!!」という欲求を止めようとすることは無理だと気付き、「○○は今このおもちゃで遊びたいのよね」と息子の気持ちに寄り添うようになりました。もちろん、すぐに変化があったわけではありませんが、「お友達にも貸してあげようね」と促すと、何回かに一度は、我慢して貸すことができるようになりました。できた時には、できたことをしっかり認めてあげると、息子も何となく誇らしげな表情をしていた気がします。そんなことを繰り返すうちに、徐々におもちゃを貸してあげられるようになっていきました。

力を抜いてみました

子どもを怒ってばかり・・・周りに謝ってばかりが辛い・・・。 私も同じような経験があります。一時たりともそばを離れることができず、息子の行動を見張っていました。これでは、せっかくお友達と遊んでいるのに、息子も私もちっとも楽しくないなと思い、自分がしんどいなぁと思った時は、お友達と距離を置いたこともあります。

自分の悩みを先輩ママに相談してみると「うちもそうだったわ~。でも取ったり取られたりしながら自然と貸し借り出来るようになっていったよ~」という話を聞いて「そういうものかぁ!」と、育児に対する力みが消えていきました。私は「お友達とうまく遊ばせなくては!」と力が入りすぎていたようです。それからは、時間はかかっても「焦る必要はない」と思えるようになりました。今、振り返ってみると、子どもはぎくしゃくしたやりとりの中で、失敗を繰り返すうちに、自然と貸し借りを学んでいったように思います。子ども同士の関わりも大事だけれど、疲れてしまったらお母さんの休養も必要だと思います。どうぞゆったりと構えて、親も子も楽しい時間が過ごせるといいですね♪

おもちゃを取られてありがたいこともあります

悩みを伺って、「なんて物怖じしない元気なお子さんだろう!」と羨ましく思いました。 実は、私の娘はおもちゃの取り合いどころか、友達にも近づくことができないほどの人見知りで、こんな性格でどうするのかと心配ばかりしていました。 あるとき、娘が砂場で遊んでいるところに、知らない子どもがやってきて、いきなら娘のおもちゃを取って遊び始めたのです。ところが、それがきっかけで、二人はその日一緒に遊びました。娘はとても楽しそうでした。

おもちゃを取ってしまうことだけに目を向けると辛いかもしれません。でも、ちょっと違う角度から見れば、私たちのような親子にとっては、子どもたちが関わりあうきっかけを作ってくれるありがたい存在にもなります。

子育てに悩みはつきものですよね。子ども同士の関わりからこれをチャンスと捉えて「ごめんなさいね」と謝りつつも、「うちは今、こんな感じで困っています。お子さんはどうですか?」なんて、お母さん同士も話すきっかけにしてはいかがでしょうか?

毎日の生活の中で練習できます

私も経験があります。長男が他の子のおもちゃをとるので、いつも周りに気を使っていました。次男は、兄に負けじとわんぱくに育っていましたが、他の子どものおもちゃをとることはありませんでした。「長男の方がおっとりした性格なのに、どうしてだろう?」と思い、気づいたことがあります。長男は初めての子どもで、家ではおもちゃも遊び場も、全てが長男のもの。次男は生まれた時から兄がいて、おもちゃも自由になりませんでした。これは性格だけでなく、育つ環境も関係があるのではと思いました。それからは「これ、ママに貸してください」「これはママのだよ。貸してほしいのかな?」と貸し借りのやりとりを言葉にするようにしました。次第に、長男も自分と他人の物の区別がつくようになり、少しずつお友だちとのやりとりもできるようになりました。

お子さんのお家での様子はいかがですか?うちの長男のように、家で当たり前にやっていることが外では通用しないということもありますよね。就学前のこの時期、毎日の生活の中でお子さんと一緒にいろんなやりとりを練習してみるのもいいかもしれません。

子どもが成長するチャンス!

保育園の2歳児クラスの担任をしていています。保育園では、おもちゃの取り合いは、日常茶飯事です。そして、保育士の対応も様々です。
私は、おもちゃの取り合いを通して、子どもが大きく成長する事を見てきました。ですから、取り合いがあると、チャンス!と思って見守ります。 子どもがおもちゃの取り合いをする時に私がやっている事は、子どもの心の中の声を拾って言葉にしていく事です。たとえば、「これ使いたいのよね」「このおもちゃ素敵だね、触ってみたかったのよね」また、相手の子どもの声としては「勝手に取ったら、いやだったね」「返して欲しいよね」「びっくりしたね」などです。

こんなふうに、自分の思いをその場に居た大人が言葉にすると、子どもはその瞬間から、くるくる考え始めます。相手の表情をじっとみたり、そっとおもちゃを返したり、それでもぎゅっと握って離さないとか、泣いている子にティッシュをもってくることもあったり、ほっとして泣き出す事もあり、反応は様々です。こういった事を繰り返すことで、少しずつ学んでいくようです。

お母さんが、お子さんにじっくり関わる姿を見て、相手の子のママも一緒になって見守ってくれるかもしれませんね。

力を抜いて楽しめるといいですね

子どもの成長につれ、家庭内の親子の生活から、外へのお出かけが始まり、お散歩や公園遊び、お友達と一緒に遊んだりと世界が広がっていきます。親としては、いろんな場所に連れて行き、子どもに楽しい思いをさせてやりたいと思いますよね。「お友達と仲良く遊んでほしい」親ならだれもが願う気持ちです。けれども、まだコミュニケーション力も未熟な年齢ですから、すぐにお友達とうまく遊べることの方が少ないのではないでしょうか。

この時期は、子どもにとってはやること全てが初めての体験。毎日の体験が練習です。おもちゃの取り合いやブランコの順番待ちなど、いろんな体験を通して、子ども自身がお友達と楽しく遊べる方法を見つけていくと思います。お母さん自身も気楽に過ごせる環境作りをしながら「今は社会性を身につける大切な練習期間」と思って、お子さんの成長を楽しんでみてください。