夏休みが憂鬱
夏休み、毎日家にいる子どもたちとどう過ごせばよいのでしょうか。
上の二人は幼稚園児、いちばん下はまだ赤ちゃんでお出かけもままならず、憂鬱です。
私もそうでした
一番下のお子さんが赤ちゃんだと、目は離せないし手もかかって大変ですね。気軽に出かけて気分転換をするわけにもいかず、憂鬱になってしまうのですね。
なんだか昔の私を見ているようです。私は自由に動ける他のお母さんたちをみてはいつも羨んでいました。三番目がうまれたとき、上の子は6歳と4歳。主人はあまり家には居なくて、ほとんど一人での子育てでした。今振り返ってみると、もっと主人にも遠慮せずに手伝ってほしいといえばよかったし、まわりの人に助けてと甘えてもよかったのになぁ、と思います。
子どもたちが大人になった今は、一緒にいたくてもそれぞれの生活があり、共有できる時間はとても少なくなりました。あれほどたいへんと思った夏休みも、良い思い出となっているから不思議です。子どもたちはどんどん大きくなります。今年はちょっと大変でも、毎年どんどん楽になります。ですからどうぞ、今、一緒にいる時間を大事にしてください。
お出かけすることで却ってストレスがたまるということもありますから、この夏休みを上の二人と赤ちゃんの関係をしっかり築く機会と捉えてみるのはどうでしょうか? 上のお子さんたちをうまく味方にしてしまいましょう。「赤ちゃんのことを守ってね、できないことを助けてね」と頼めば、お兄ちゃん/お姉ちゃんとしての自覚も芽生えるかもしれません。
逆転の発想
夏休みは長いだけに、どのように過ごしたらいいか考えてしまいますよね。
私も、2歳違いで3人の子どもがいますから、よくわかります。あの頃は本当に大変でした。「夏休み、きっと兄弟げんかが多くなるだろうな」「食事作りも大変」「外遊び、どう付き合おう」「ゲームばかりしたら」…気にし始めたらキリがありませんでした。
ここは肩の力を抜いて、発想を逆転させてみませんか? 気になることはしばらく忘れて、楽しくなることを考えてみてください。夏休みに親子でこんなことができたら楽しいなということ、どんなことがありますか? 親にも考えがあるように、子どもたちにも考えていることがあるかもしれません。ぜひ、子どもたちにも、訊いてみてください。
親子で同じ考えとは限りませんし、お互いに思い通りにならないこともあるでしょう。それはそれでいいのです。「違うことを考えていたね。じゃあ、どうしようか?」と相談すると、子どもなりに一所懸命考えてくれます。親が思いつかないようなアイデアを聞けるかもしれませんよ。
先手必勝の計画を立てる
毎日24時間子どもたち3人と過ごす夏休み。ストレスを溜めて要らぬトラブルを起こす前に、乗り切るための計画を立ててみませんか。先手必勝で、楽しいことを予定に組み込んでいくのです。
私の場合は、一緒に遊べる幼稚園の友達、または近所の友達を誘って、自分の家族だけにならないように心がけました。子どもたちも兄弟だけだと喧嘩になるのに、友だちが入ることで喧嘩をしなくなり、楽しく一日が過ごせたからです。そして、赤ちゃんがいてもお互いに助けあえるからです。
それから特別お金をかけなくても遊べる企画をたて、友だちを誘いました。近くに新幹線が見える畑があったので、「みんなでピクニックに行こう!」とお弁当持って遊びに行ったり。ビニールプールは、毎日のように大活躍しました。涼しみたい時には図書館を利用しました。
今から楽しめることをネットや本、地域情報誌等も使って探して、お子さんと考えてみたり、お友だちと相談してみたりして、計画を立てていくのも楽しいかもしれませんね。
あとは、「今日は家でゆっくりのんびりしよう!」と、家事もそこそこDVDを見たり、ごろ寝したり、ぐーたら生活もアリだと思います。
待ち遠しかった夏休み
私も3人の子の親で、今は一番上が10歳になりましたが、子どもたちが小さいときはやっぱり大変でした。
でも実は私、夏休みは待ち遠しかったです。なぜかというと、一番の理由は時間に追われずにのんびりできるから。私は家事の要領が悪いので、幼稚園の登園や降園時間に縛られての生活が、結構負担だったのです。
他にも、いつも会えない友達に会えたり、田舎に帰省できたり。兄弟3人で過ごす様子を観察できたので、夏休み、今でも私は結構、好きです。もちろん、いらいらして、怒りっぽい日もありますけどね。
あなたにとって、夏休みの良いことは何でしょうか? いやなことは、どうしたって嫌です。でも、良いことも必ずあると思うのです。ちょっと探してみてください。
あと、大変な時にヘルプを求めることも大切なことです。お友達と預けあいをしたり、ご主人やご実家、託児所などにお願いたり。ちょっとでも自分の時間を持てるようにして、ひとりで頑張りすぎないことをおすすめします。この夏、どうぞ乗り切って、お元気で!
あのころ、もしユーモアがあったら
私の場合は、一人で過ごす時間がとっても大事です。子どもと一緒に過ごす時間も楽しいのですが、 ず~っと子どもと一緒だと家事ははかどらないし、やりたいことはできないしで、ストレスが溜まります。
ですから、家事を遊びに変えるユーモアがあれば、子どもたちが小さかった頃ももっと楽しかったのにと思います。水遊びと思えばお風呂掃除も楽しいし、子どもをお母さん役にしての「ままごと」遊びもよかったかも。
そういえば長女は、「チイママ、よろしくお願いしま~す」と言われると、喜んで妹の面倒をみていたことを思い出しました。
子どもたちに助けてもらいましょう
夏休みは、長いし、暑いし、ましてや赤ちゃんがいたら毎日出掛けるのは大変。でも、家の中で過ごすのも、また大変ですよね。
そこで。お手伝いをしてもらうというのはどうでしょうか? お子さんに親の代わりをしてもらうのです。子どもは「ごっこ遊び」が大好きです。エプロンを付けるなど、親と同じ格好をすることにも、子どもは大喜びします。実は私の息子も娘も、エプロンをつけてお手伝いするのが好きなのです。
初めてするなら、最初は上手にできないかもしれませんが、そこは割り切って。洗濯物をたたむとか、庭の草花にお水をあげるとか、失敗しても困らないことから頼んでいくといいかもしれません。そしてとにかく、お手伝いをしてくれたことに感謝します。
子どもはいつでも、親の役に立ちたいと思っています。すべてをひとりで背負い込まないで、お子さんにも任せてみてください。きっとお互いにとって、素敵な夏休みになると思いますよ。
幼い子どもたちとの夏休みは、体調管理だけでも気を遣いますね。子どもたちだけでなく、あなたも笑顔でこの夏を過ごせるように、できることは子どもに任せ、必要な時は助けを求めてください。夏休みをどう過ごすかは、幼い子どものいる家庭共通の関心事ですから、「あなたの家ではどうしている?」と仲間で話題にすれば、さらにいろいろな選択肢が得られるでしょう。
一度きりの今年の夏休み。子どもたちの成長も、ぜひ味わってください。幼いときほど成長もめざましいですから、子どもたちの様子をよく観察して、成長に気付いたら、それを子どもたちに伝えてみてください。笑顔の時間がさらに増えるはずです。
9月に幼稚園が始まったとき、子どもたちはそれぞれ、どんなことができるようになっているでしょうか。兄弟関係にはどんな変化があるでしょうか。