食べ物の好き嫌いが多い
5歳の子の偏食に手を焼いています。 何でも食べてもらいたくて、苦手なものも食べられるように調理法や盛り付けを工夫しているのに、必ず残します。食事のたびにがっくりして、イライラ。 どうしたら食べてくれるでしょうか?
私が効果を感じた方法、3つ
子どもの健康を考えて工夫しているのに食べてくれないと、イライラしますよね。
うちの子も小さい時は偏食で、「学校で給食を食べられなかったら・・・」と先々のことまで心配したこともありました。
私がやってみて効果があったと思っていることを3つ、ご紹介します。
1)とにかくあきらめずに、めげずに工夫し続ける。
私は大根嫌いの息子のために、チャーハンにみじん切りの大根を入れたこともあります。すぐにバレて食べてくれませんでしたが。今では笑い話になっています。
2)献立は子どもの好き嫌いを考えずにたてる。そして嫌いなものがあった場合、「ひと口はがんばって食べてみよう!」と働きかける。
全部食べられなくて残しても、「ひと口、頑張ったね」と認めて、子どもの自信を育てるようにしました。
3)「好き嫌いはあっても大丈夫」と思う。
子どもが好きなものを楽しく食べていて、健康を維持できているのであれば、それで十分と自分に言い聞かせました。
「いつか食べてくれたらいいな」と長い目で見るようにしたら、ずいぶん気持ちが楽になりました。
いろいろな考え方があると思います。あなたの納得のいくやり方を、選んでくださいね。
こんな食欲増進法も
好き嫌いが多いと、親としては気になりますよね。
何でも食べてもらいたくてがんばっているのに、食事のたびに残されてがっくりくる気持ち、よくわかります。
私の高1の息子も、好き嫌いが多いですから。特に野菜が嫌いです。
私も努力しましたが、今でもレタスやトマトは見向きもしませんよ。
でも元気にすくすくと育ち、身長は172㎝になりました。
ちょっと肩の力を抜いて、「食べてくれたらいいな」くらいの気持ちで見守ってみるのはどうでしょうか。 そしてどうぞあなたも、食事を楽しんでください。 親が楽しく美味しく食べている姿も、子どもの食欲を刺激してくれると思います。
今がチャンス!
どんな人にも苦手なことはありますよね。
我慢せずに自分の気持ちを人に伝えられるって、とても大事なことだと思います。
ところでお子さんはその気持ちを、「食べたくない」や「まずい」、「いや」などの言葉にして伝えていますか?
もし、言葉にしないで態度で示しているのであれば、今こそ、好き嫌いを利用して、気持ちを伝える力をお子さんに付けるチャンスです!
お子さんを良く観察しながら、その食べ物のどんなところがどんなふうに嫌いなのかを、じっくりと聞いてみてください。
「どんな味?」「何がいや?」「かたい?苦い?」「どうしてほしい?」
お子さんの語彙も増えるし、良いコミュニケーションもとれるし、一挙両得です。
将来、こんなこともあるかもしれません
お子さんの好き嫌いを責めるのではなく、美味しく食べて欲しくていろいろと工夫しているなんて、とても素敵だと思いました。
私の3人の子どもたちは既に成人して巣立ち、今は主人と二人きりです。
その主人は「おいしい」とも「まずい」とも言ってくれません。
張り合いがないことといったらありません。
その点、お子さんは好き嫌いの意思表示がはっきりあるようですから、ここは腕の見せどころ。
これでもか、これでもかと創意工夫を重ねるうちに、どんどん腕があがり、そのうちに、ブログ→本出版→料理研究家なんて道が拓けていくかもしれません。
他の悩める方たちにもその工夫をシェアしてあげても、喜ばれそう。
それも手強いお子さんがいてくれるからこそ。
工夫を重ねたからといって必ず食べてくれるわけではないかもしれませんが、がんばっているあなたの愛情は、必ずお子さんにも伝わりますよ。
残したわけは何でしょう?
お子さんは本当に好き嫌いが多いのでしょうか? 食べない理由はひとつではないので、ちょっと振り返ってみて下さい。 もしかしたら、あなたが食べてほしいと思っているものをお子さんが食べなかったり、食べ終えてほしい時間に食べられなかったことを、 「好き嫌いが多い」と受け取っていたということもあるかもしれません。
うちでは子どもが食事を残したときは、そのわけを子どもに教えてもらっていました。 すると、食べ物の形が気に入らない、直前にいやなことがあってその気分を引きずっていた、単にお腹が空いていなかったなど、その都度、子どもなりの理由がありました。 スプーンとフォークの柄が好みじゃないといった予想外の答えが返ってきて、脱力したこともありました。
私も好き嫌いが多い子どもでした
ご相談を読んで、うちの子が小さかった時のことを思い出しました。 子どもが苦手だったニンジンを、そうとわからないくらい細かな微塵切りにしてハンバーグに混ぜていれたりしていましたが、 年齢が上がると食べられるようになるものもあるのですよね。 何がなんでもニンジンを食べさせようとしなくても、同じような栄養素の他のものを食べさせてあげてもよかったと、今となって思います。
というのも、実は私自身、子どもの頃から好き嫌いが多く、特にトマトが苦手だったのです。 親はあの手この手で食べさせようとしていましたが、私は「トマトを食べないと生きていけないの!?」と頑なになってしまって、余計トマトが嫌いになりました。 今も生のトマトは食べられませんが、こうして元気に暮らしています。
工夫してもどうしても食べないのであれば、本当に苦手なのだと思います。 苦手なことをわかってもらえたら、お子さんはきっと嬉しいでしょうね。
極端な例ですが
長男は小さい時からキウイが嫌いで、うちでは「フルーツだし、食べたくないならまあいいか」と、そのままにしていました。 小学生になって厳しい方が担任になって、給食のときもキウィを「残しちゃダメ!」と叱られたため食べたところ、 アナフィラキシーショック(アレルギーによる急性ショック症状)を起こして大騒ぎに!お医者さまには命の危険もあったと言われ、肝を冷やしたという経験があります。
命の危険のあるものは本能的に分かるのかもしれないと思い、それ以来、子どもの様子を注意深く観察して、どうしても食べたくないと子どもが拒むときは、 子どものその直感を大切にしています。
食事は一日に三度もあって、あなたはお子さんのために、これまでもたくさんの工夫をしてきています。
誰でもできることではありません。
ただし、どんなに手を尽くした食事でも、それを全部食べられるかどうかは、お子さん次第。
できるだけのことをしたら、あとは時に任せましょう。
成長と共に味覚も発達しますし、食べる量も増えるでしょう。 それよりも、せっかく工夫して作ったお料理です。 美味しさを味わって、あなたの元気にしてください。 すると食卓での笑顔が増えます。 食事の楽しさは、食事の量や栄養のバランス以上に、子どもの人生を豊かにします。